白く大きな建物が倒れ
道に大量の湯を噴き出していた
蒸気と飛沫がとびまわり
離れても離れても熱さは変わらず
自転車を手で引きながら
白いかたまりを見つめていた
....
前にあなたが言った言葉
「おまえ、強いよな」
「そうかもね」
なんて返してみたけど
本当は
ちょっと悲しかったんだ
あなたの前で弱音なんて言わなかったけど
それは
私が強い ....
どうでもいい
どうでもよくない
理解されたくない
理解してほしい
なんだか
なんだか
若々しくって
苦々しいわ
気のない振り
でも気がある
すべては手管
すべ ....
「ちょっとお聞きしますが・・・」
生まれて初めて職務質問を受けた。
近所にある、簡易郵便局に寄った帰りのことである。
先日、防災用のごく小さな貯水池で、子供が溺れて死んだのだと言ふ。まだ、事件か ....
ぽち、おすわり
ぽち、おて
ぽち、おまわり
ぽち ぽち
ぽち、おかね
ぽち、ぱしり
ぽち、じさつ
ぽち ぽち
にっちもさっちもって
そろばん用語だったんだなあ
知らなかった
こころは動いてるさ
だけど
頭と身体が動かない
どー にも駄目だ
あしたが
止まってしまうような
この世の仕組 ....
格好が良いと人に好かれるが
女はメイクとファッションとヘアースタイル
男はファッションとヘアースタイルで
外見はいくらでも格好良く出来る
ファッションも自分の感性の ....
苦労は
買わなくてもやって来ました
思えば
苦労を買うほどの
お金も余裕もありませんでしたから
タダで
苦労させてもらっています
ありがたいことです
タダで
知りえなかったことを ....
くだらない疑問
食わず嫌い王は一体いつ決定するのだろうか。
....
うたう
うたわないよ
メールしない
存在しない
声
方角
存在しない
ボクは
安心したかった
全身で
もう
ずっと大丈夫
そんな声を聞きたかった
でも誰も
うたう
うたわ ....
平和は
広い
安全は
狭い
自殺で死んで次に目を開けた僕は心底がっかりした
同じ病室で同じ母親の下に生まれたからだ
答えが見つからないと
三色定理の話をする人
答えは教科書にはない
と叫ぶ人
明日の君達へ
鼻をたらしながら
ただの棒切れで遊んでいただけの僕も
瞳は輝いていたのかな
....
エゲレスの偉い博士が
今やマーッドサイエンチストの親子になって
昔造ったサァァイボゥグ美女達の
手足をバラバラに切断して
目とか鼻とか髪の毛とかもバラバラに分解して
全部をうまいことつなぎ合 ....
蟹が見える。蟹は真正面から私を見据えている。なので蟹の甲羅の色がよく見えない。黄ばんでいる、グロテスクな模様の腹ばかりが見えて気持が悪い。蟹のハサミは、外側が標準よりも少し長い。それ以外に変わったとこ ....
一粒の雨が傘に弾いて
百匹の蛙になった
百粒弾いて
一万匹の蛙になった
一万匹は
すぐさま姿をくらまして
それっきり雨は止んでしまったから
微かに地面の濡れたところが
....
笑って笑って営業スマイル
流行のコトバ書いてみたり
記念撮影の集合体は
機械の中から汚物の様に吐き捨てられて
しばし鑑賞その直後解散
このユウジョウ、２００円。
花瓶の中の水曜日は
ゆっくりとながれてゆく
水のように透き通って
ざらついた日々が
回覧板にぶらさがってる
今はビニールの袋に音もなくおさまっている
でもそれも
ちりぢりになった ....
失うほどに愛してしまうのよ
このまま君と
さよならまでの
カウントダウン
じゅー、きゅー、
違った、
愛するほどに失うのね
当たり前とかいうのにやられるんだわ
カウントダウン
....
電車が大都市のビル群を
抜け出すと同時に
車内に閃光が走った
乗客はすわ核爆発と
その場に伏せ
椅子の陰に身を隠した
しかし十人ほどは
....
『亜紀子さんや、小遣いくれんかの?』
「また、ですか。昨日あげた二千円は、どうしたの?」
『あ?…あれは、もう使ったから無いんじゃ』
「もう、まったく!ウチだって楽じゃないんですからね。お爺ちゃ ....
その日探していたのは
リアリティー
ムードのある音楽も
窓の外で降る雨も
物語だけを流し続ける
その日必要だったのは
リアリティー
消えることのない約束も
始まることのない ....
冷たい空気
りんごは蒼に染まって
夜を形作っている
街は静か
だれも目を伏せて
雪が降る季節までもう少し
動かない
ホームレス達の息遣いが
白く
空に昇って
月は悲しみ ....
私は地道に働きます。
私は何を目指しているのだろう。
日曜日、ふとそんなことを考えてしまいました。
おうちもほしいです。
立派な家はいらないのだけど。
後ろの壁が外れかけたので食器棚 ....
つまらない くだらない
あんたの判断基準は至極馬鹿げてる
一人じゃ追いつめる覚悟もない癖に
見栄をはって 群がって
あんたは弱すぎるよ
笑ってりゃ済むと思うな
多数のせいにもするな ....
俺らは
先生がもうすぐパパになるなんて知らなかった
九日は先生休みで
生物の時間潰れちゃって
そしたら代理の先生が教えてくれて
どうしようもなく慌てちゃってさ
どうするどうするって
別に ....
あなたを思い悲しくなることで
わたしは今日を生きている
なにもないところで躓きそうになる
と紙に書いてみる
東京の前に
あなたの天気を確認する
いっきに何かを啜る
戸惑い ....
ぼくら
濡れない雨に
強く打ちのめされて
空を忘れたんだ
アルファベットが
地平まで繰り返されて
行列するＡが砂鉄色、
Ｎが乳白
動的な文字が
バッファローのように
夕日の ....
あなたは書きかけの本
痛みも苦しみも綴ってゆこう
今だけを切り取ってみつめないで
自分で物語をプツとやめないで
あなたはまだほんの序章
物語はどんな結末だろうと
終わりを ....
むねのおおきい女がすきだという彼
ちいさいちいさいむねの彼女
「どっちがすき？ ?ひんにゅーのあたし ?グラマラスなあたし」
「２ばーん」
なんてやりとりで
彼女はすねて ....
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【未詩・独白】いまだ詩ならざるもの あるいは独白
作者みずからが未完成であることを認めた詩作品たち
このカテゴリの作品には以前は批評を禁止していました。今後もなるべく批評は遠慮くださいますようお願いいたします。
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