ものもらいの点線、根性焼きの冷たさ、長い水飛沫、

乾いた。鉛筆の色を思い出した。いくつもの冥々はバスタブの中だった。

地面は薄い膜に覆われていた。背理覚えたてのプリーツのマシンガンの掘削で ....
 数時間前に死んだ呪術師の膚から
 化粧が剥がれ落ちて生ッ白い足が出てくる。と、
 おれはかの女が化粧だったのではないかと思っている

 毛細血管ごと飛び出して皮膜はすべて用済みのようにドブ川 ....
 自分の指を切り落として火を灯した夜
 非可塑のたばこは声ではなかった
 ささくれを噛んで飲み込んでみても
 ち、ま、ちました皮が歯茎に張り付くだけでもう誰もいない夜
 恒星は辛くて吸えな ....
夜は赤いようだ、犬に似ている。
船出よりもはやい分娩を鼓動が執行する。
かの女の目先のカーテンコールが、預言者の予兆を黒板に書き記す。
ひとつ、はない。ふたつ、もない。
無言の胚胎、ヘルメスの ....
テラトマ体にカテーテルを通している女衒っぽい髭面のおとこたちは抹香臭く鎮座
バンドネオンに仕立て上げた文庫本でもって猿真似する台所
琥珀、逆立つ髪、天ぷらの衣
ちっさいおんながうるさそうに見てい ....
いちばん金切り声を上げたやつがいちばん愛される遊びを
円になって行っているモル的な灰は
だれにも知られたことのない魔法を使って
火葬場から教室へばらまかれている

水曜日はいつも屠殺場から死 ....
はじまりは喉笛で、下から上まで続く階段が蜷局を巻きながら地球を埋めているときに、経血間際どもの血みどろは表される。
よくわからない管の奥から送り込まれる液体の炎がじゅうじゅう鳴いていて、ちぎれそうな ....
逆立ちをして血が上り続けてしまったことを悔やんでいた男たちは鉄錆になく

暮れとも明けともつかない空は鈍色だ。鉄骨の喉元を明け透けにして、鉛筆の芯みたいにうらやましい胚内をうらんで、せせこましくも ....
だれかの瞼がずっと続いて階段になっていた。黄緑色の女だった。粘着していた。から嘘が張り付いていた。あたしは。降りていく度にぴくりと閉じられて蛇腹みたいになった瞼を後目に、裸のままで降りていった。階 .... おれの排泄が不同律していた

真空パックに詰められ
奴隷船のように畳毎に埋葬される
母がハヤシライスを食っている
父がハヤシライスを食っている
タイミング同じ、制服が茶けてくる

積み ....
 節

堕胎済みの子宮からはガソリンのにおいがする
穿孔手術の先から糸を通すようにたばこを通している、点火
女という字は燃えて崩れたにんげんのかたちをしている
パチンコ屋からじゃらじゃら音の ....
 蛍光灯が点滅して雨のように散りばめられる中でわたしは歩いていた。
 「昨日のテレビどうだった?」と由美子が繰り返している中で、彼女の頬と同じ色をしたコンクリートの床が音を立てている。配水管や電気の ....
 Ω(モノクローム)

「女の子たちが黒い小さな立方体をその体の節々に取り付けだしたのは
 ちょうどセンター・タンにおれがピアスを明けた四日後だ
 新しく痛んだ傷がチョコレートのように化膿して ....
 瞳と瞳を重ね合わせて宇宙人は愛し合っている。
 寄生虫よりもおそろしい孤独が彼らを近づける。

 まだ遠くない現在、ひとりでに千切れていったペンキをつなぎ合わせるために、夜の果てから、盲のふり ....
傷めいていく、

‘メケメケ’

ベラドンナで拡大した世界はひどく渋滞し見ている、
足が、
手が、
陰だ、
影おんなが、影を落とす、
ピーターパン症候群、もう待ち針も待ち人もいない、 ....
 「これでおしまい」

 と、
 彼女がガスも魂もこの世からひったくって息を止めたのは、中出し直後の三秒の間、おれが息を吐いたその直後だった。おいどうしたよなに言ってんだと頭の中心が解けた鉄でも ....
 瞼が取り払われたように目が覚めた。部屋の中にただひとつだけ置かれた文机の上に痩せた女が座っている。そのすぐ横に、三木の下卑た眼差しがあった。
 外では工事の音がやかましく、砂埃の舞うのが窓からも見 ....
遊覧船の幽霊、と、融解、

湖、そう、湖だ

おまえは笑っている。
糞尿の中、で、も、
安楽を光らせている。
だがおまえは、泣いていやしないか
その乱れた髪は、乳白色のともしびではな ....
 球技に戯れる子供たちが空を見たのはおそらく同じだっただろう。夕餉か朝餉かわからない痛みを伴ったにおいが排水溝やスモッグに漉されながら伝染する、犬のあばら、から受け渡された女子高生のむき出しのくる ....  言葉「う、った、うったたった、撃った!」

 駄々駄々駄々扱いた!(揺り篭→うつろ)
「公然猥褻」看板!
「それ」「あれ」公開!
「これ」どこ言った?(笑窪のクレーター、すれば?)

 ....
 生殖は売買される娼婦のように夏はけばけばしい取り繕った傷跡から蝉の死骸が漏れ出している水子の帰ってくるのに従って編み笠を被った女どもが太っちょの男どもと番っている祭囃子の中でぼくは水面を見つめて ....  三時五十分の角を抜けて、横浜の白塗りを思い出しながら、三歩進む、唾は頤から天に上る、喧騒は耳鳴りのかたちで映されまた描かれ、きみが網膜を着ていようといまいと、忌々しい素振りで、彼女は手首を切り取って ....  二進数のボールペンを壁に突き刺して男は唸り続けていた。
 網笠を被り書こうとした想い人の名を「まままままままままままままま」で消し去る。漆喰の、ユーラシア、ベツヘレムが蜃気楼する。吐息は荒くはない ....
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タイトル カテゴリ Point 日付
圧縮軍自由詩212/5/13 23:49
推定無罪自由詩212/5/4 10:58
モエサケル自由詩312/4/6 19:46
心拍夜光自由詩012/3/22 19:38
編み込み自由詩112/3/20 13:44
死因:セブンティーン自由詩312/3/3 20:28
蛸足都市自由詩212/2/21 19:16
灯火自由詩212/2/20 22:11
プリズム系地獄自由詩012/2/14 15:17
キルリアン写真の胎動自由詩012/2/7 22:31
マリア煙草自由詩212/1/14 18:23
_散文(批評 ...012/1/14 17:59
メラカトレへの撹拌自由詩011/12/18 19:13
デリヘレル網膜自由詩111/12/17 21:15
砂の砂まで自由詩111/12/12 22:05
〆〆〆〆自由詩111/11/30 20:16
_散文(批評 ...211/11/16 19:21
かるでら子の枯渇自由詩111/10/21 20:30
_散文(批評 ...011/10/11 21:43
シンデレラストーリープ()自由詩211/8/19 21:22
_散文(批評 ...211/8/6 17:24
リストカットマミー自由詩411/7/27 20:17
砂壁赤色矮星自由詩111/7/19 14:19

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