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こころを見られるのが
恥ずかしくなった
だからなんとか隠そうとして
まわりに壁を作っていたら
こころのやつ
どんどん どんどん
膨らんでいって
壁は
....
年の瀬も押し詰まった一日の終わり、僕は故郷のあ
る地方都市で、レイトショーのチケットを買った。ビ
ロード張りの椅子の上で二時間余りを過ごした後、映
画館から外へ出てみれば、夜空からみぞれ ....
ロボットは扉をあけた。テラスのおもて、石畳の上
を、コツン、コツン、コツンと、規則正しいリズムで
歩いた。それからロボットは、バラの垣根をくぐり抜
け、青い芝生へ足を踏み入れた。コーンネ ....
床に落ちたカンバスの上を電線の影が、行ったり来
たり。君はえんじ色のシートにひざを立てて、窓の景
色に見入っている。昼のさなか、大阪から京都へ向か
う各駅停車だから、人の影はまばら。遠慮 ....
文明の熱狂の皮の下で、いつでも戦争がにたりと舌
を出して笑っている。
*
たまの休みになると田畠さんは町を散歩するのが常
だ。そうしていつからか彼のお供を ....
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