球体をたいくつよねという君はすこし昨日と見え方ちがう

雨の{ルビ音=ね}も発車ベルにと混ざり合い、そうだ僕らは夏に生きてた

ばんごうをふられずに立つそのひとにきっと名前はあるのだ、僕は
 ....
半そでの白さをひとつ武器にして、僕らは夏に向かっていくのだ

不戦とか書き連ねるような思いなど、カレーライスに混ぜてしまえば

ほら、鐘が聞こえるようだ、この日には、この地に、俺ら、めざめゆく ....
甘夏をはじめましたというメールには青い空ごと添付されてた

そう、朔という本日にからまわり、ゼロ円ひとつスマイルを買う

そのたびは桜のなかに包まれて墨をひとつぶ遠い約束

このたびは桜の ....
君の好きはラインのように連綿で「おつかれさま」から始まっていく

何処が好き、などと言われてしまう午後「髪形とか」と、かえす私は、

僕というつばさが嫌いで、そんな時 JPOPが好きだ ....
うちの猫、しりませんかという看板、わたしの好きも探してほしい

その、こころ、いただきましたという予告、付箋ひとつで君からとどく

お迎えにハムスターがくる夜は、既存依存の弱さが強いものだ ....
深海に潜るようにと梅雨が来る、それはさておき君は元気か

傘さえも寂しいですよ、と群れる夕、東京タワーがひとり濡れてる

遠くとも月のかたちがつなぐのに、その暗号を雨が閉ざすよ

不意打ち ....
ほら、夏の風が吹いてる今日なので、ちょっとお先にしつれいします

半袖にしようかなんて君が言う、まだ夏遠い父の{ルビ永久日=とわび}に

あついね、が半音ずれるアクセント、夏が呼ぶから君の街 ....
桜のような
ピンク色は僕には
必要がなく

黒板の深い緑の色が
生きていく上で
大切なんだ

白がはっきりとわかって
黒は少し見え難く

黒板消しは
くっきりと、それを消しては ....
そうだ
あの夏の日に見たのは奇跡でも何でもなくて、ただの現実だった
忘れないようにしている



僕らは、三丁目の角を曲がることにしていたのだ
赤信号の下にいた少女の制服はすでに白襟の ....
{引用=文法も含めて全てウソです。}

ねえ、君に今から会いにいくんだと、春にまぎれて言ってみるんだ

花冷えの朝におはようという君へ口づけそっと罰ゲーム送る

キチチチチ、レモンスカッ ....
春はそう、不誠実にも始まってリセットボタンに手が出る日曜

不意に鳴る着信音は君からで、春が終われば設定消さなきゃ

口笛をエプリルフールに吹いてみる、嘘としておくひとつの別れ

さよ ....
花びらが、ひとつふたつと去っていく、梅がしりぞき舞台は春に

起きぬけに「おやすみなさい」言う君へ春といっしょに僕も近づく

青空のパレット鮮やか黄緑にうすもも混ぜて春色の君

そう ....
お野菜を炒めてパラッと塩コショウ、君への好きと手順が似てる

コロッケにソースをかけてる君がいて、僕は醤油を取りに行く午後

だから、そうファミレスにいる主婦たちはのべつまくなし春一番のよう ....
風邪襲い壊れてしまうこの仕組み、いつも初めは母の幻聴

羊水を泳いでいるよう熱に酔い、あ、あ、あ、あなたの声が聞きたい

午後の日に熱は素敵と侵食し、おっぱいが少し冷たいと知る

よ ....
冬型の気圧配置を見てるよう、穏やかに君、強かったりする

拝啓と綴る手紙の確かさが、チョコレイトより君らしくある

この空と夜が導く{ルビ静寂=しじま}さえ盗めば春と予告状だす

焼酎に水 ....
コーヒーの代わりに紅茶が来たような今日の雪にも生きてるを知る

また晴れて明日は雨で次が雪、まるで季節が君のようです

もう一度、降るというなら、その覚悟、空と君にと確認をする

 ....
もう、これで許してくださいという寒さ。二勝三敗、春が遠のく

見上げれば雲が寒さに蓋をして花はなくとも忍び寄る春

今日という朝の晴れ間におはよう、と、たぶん私は{ルビ明日=アス}も生きて ....
ほら、ごらん、寒さのなかのひだまりが「僕に帰れ」と言っているんだ

そうだねえ、最後に見たのはいつだろう。街に消される私の影を

その風の強さを不意に迎え撃つ、来たのね、春が、猛スピードで ....
 そう、確か約束したのは今日でした。あの日と同じ月は無くとも

 まっくらな夜に逆らう星たちを握りしめよ、と右手をかざす

 涼しさは不意撃ち気味に訪れて何も言わずに終わっていく夏

  ....
 散骨

はらはらと
ちりゆく骨のかけらが
潮騒にくるまれて白波に落つ
よどむ青、解けていく白

満ちてくる月の海
素足が冷たさに触れて
あヽなんと夜の海は
こんなにも音が無いのか ....
太陽に撃たれてしまった今日という夏が私を浄化していく

反乱の白い日傘を青に塗りわたしと空が同化する夏

「その花を頂きます」と来る予告、たぶん夏には盗まれている

風鈴の ....
 {ルビon Event=イベント}を起こすことなく流されて、スクリプトエラーのない日曜日

 ココロにもスキャンディスクをかける夏、修復不可とはわかっていても

 スコットのような弱さの君が ....
おわりなど明確でなくて良いのです冷やし中華もはじまるばかり

それそうでそれていかない台風にきみへの思いかさねたりする

なにもかもぬぐいさるよな強い雨このままずっと夏でいいのに

都合よ ....
 すごく手の小さな人だった
 少しささくれていて
 手比べをすると僕の第二関節ぐらいしかなかった
 職人の手だった
 大きな手なんて意味がないよ
 とか言われて
 おれの手だとね、細かい作 ....
 おはよう、とみんなすべてが溶けていく今日の暑さはそれぐらいです

 ヒグラシが遠くで鳴ってる午後三時、アイスクリーム注意報出る

 どの味にしようかなんて君が言い、ブルーハワイと言っ ....
やや外に甘く誘えるそのボール、ファールにしては君を待ってる

カウントがツースリーとなる言葉、君も私も追い詰められる

ほらごらん、三振前の大ファール、狙いすぎたらそこに落ちるの

振って ....
コーヒーを嫌いな時がありまして僕は素敵な恋をしました

苦いのが好きと言ったはずのコーヒーに君は少しの砂糖を足した

今日の日も、たぶん僕らの記念日と、君と二人でコーヒーを飲む

繋がらず ....
 わたしよりウチとか言ってる息づかい君に会えたと確認してます

 あほやなぁそれで駅へと行きますか次に会う日が未定というのに

 急かされて、はよう決めやと言われてるそんな時間が大阪と思う
 ....
そういえば、春をずっと待っていたのです。春らしからぬ、風に身をよせ

いつのまに桜は散ってしまったの?桜のように私も消えたい

その月を明るくなるまで探してた。君も見ている青い月です

一 ....
ほら、ごらん富士の白さも遠くこそ断てる距離にぞ人美しく

おはようという言葉もなく席は空き君もわたしも新しきが来る

この色ね。君が結婚するならと春と色めく{ルビ熨斗=のし}袋買う

バス ....
たにがわR(69)
タイトル カテゴリ Point 日付
球体をたいくつよねという夏は短歌018/9/2 19:59
半そでの白さが夏と戦う武器でした短歌115/8/30 20:46
このたび、甘夏をはじめました。短歌215/6/12 14:40
好きなのは髪形とか短歌115/1/30 10:08
うちの猫、しりませんか短歌4*14/1/6 13:01
それはさておき君は元気か短歌209/6/18 23:01
ちょっとお先にしつれいします短歌109/6/5 1:54
黒板自由詩108/12/20 18:00
ソーダ水にまぎれる夏の日とは自由詩408/6/3 15:28
エイプリルフール、カムヒア短歌108/4/1 12:37
【短歌祭参加作品】春は不誠実にも始まって短歌1208/3/12 17:27
春といっしょに僕も近づく短歌108/3/7 13:51
君への好きと手順が似てる短歌108/2/29 18:10
風邪をひいては熱に酔う短歌008/2/22 11:12
冬にうたえば、春は近づく短歌708/2/15 15:48
きまぐれの雪短歌308/2/8 15:05
もう、これで許してくださいという寒さ短歌208/2/1 10:27
猛スピードで、春が短歌5*08/1/29 10:33
夏が終わる、と月は蝕む短歌607/8/31 13:34
追悼自由詩507/8/21 17:43
浄化していく夏短歌8*07/8/14 14:31
スクリプトエラーのない休日短歌107/8/9 18:07
冷やし中華はじめました短歌307/8/6 17:34
小さい手未詩・独白207/8/3 12:46
アイスクリーム注意報短歌307/8/2 17:27
三振する前に君へ言っておくこと短歌107/7/30 19:58
コーヒーと僕と君と短歌307/7/25 12:22
大阪LOVER短歌607/5/31 18:16
【短歌祭参加作品】春を待っていたのです短歌507/5/14 16:17
春の色、それは、わたしにとって新しき短歌307/5/10 15:50

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