どんな悲しみも
形がないよね
たとえば


あなたはもう
こちらの世界にいないから
私の中で暮らしてね
ようこそ
散らかった私の意識へ

母は言う
毎日言う
誰かのために生 ....
朝焼け
あなたの赤だ
あなたの時間が
空を染める

配達の車
足早のジャケット
私?
私は

愛されない人たちだけが
空を見上げる
空は嘘をつかない
流れるだけだから

 ....
父親のことを書こうかと思う
優しい男だ
優しさを通り越して
気弱であった
かなり痩せ型で
ひょろひょろしていた
まあこうして
兄も私も
それなりの社会人に仕立てたのだから
立派な大人 ....
画面には
今日も嘘があふれていて
私は何度でも
立ち止まってしまう

あなたの清らかさ
身勝手な才能を
今日もここから見ています
探さないで
  
甘い言葉に群がる鳥たち
それ ....
圧倒的な魅力さえあれば
すべて
うまくいくのにね

たとえば食事
たとえば逢瀬
圧倒的な魅力さえあれば

願いはくずれるためにある

ダックワーズを
ほろほろ食(は)んで

 ....
コロナはただの風邪だって
あなたは言うけれど
たぶんそれは間違っている

恋はただの勘違いって
あなたは言うけれど
それもたぶん間違っている


にわかには覚め難い
肺いっぱいに ....
今。

今火葬場なんですよね。母が亡くなりました。

コロナ禍での入院なので、あんまり会ってない。6月のあの夜、急いで実家に帰った時から、ぼんやりわかってた。緊急入院。カテーテル治療。でも、あ ....
伝えれば 伝えるほど
孤独になっていくんだね

吐き出して 楽になるのは
臆病者なんだよね

その軽さに相乗りして
ふざける奴もいるだろう
注意するのは身の危険だ
賢者は黙る
やり ....
夜の動物園に行く
夕暮れの猿山 フラミンゴの池
みんなみんな 楽しそうだ

夜行性の動物たちは
どこか 不思議に我がもの顔で
自分たちの世界が
始まりくる予感

それにひきかえ
ヒ ....
母さん??

私が呼ぶと
文節のない文字を
あなたはつぶやく

失ってしまったね

私は

悲しいことだけど
自然なことかもしれないね
あなたの

あと何年かで
そこ ....
いつまで夢を見ているんだろうって
もしかして
まだ少し
親密な気分で、
そんなわけないんだけど
それを夢見る自由も
まだ残されているわけで

真実はいつでも
後ろ手に遠ざかる
私は ....
にんげん
ぎりぎりになったら
嘘と本当がわかんなくなるよね
あのウイルスが
どこまで恐ろしいのか
まだどこにも
本当はないんだよね
米国のメディアが
あの船の扱いを非難しているらしいけ ....
もしも今が縄文時代で
そろそろ
肉の備蓄が切れる頃なら
僕はこの冬空の下
ウサギ狩りに出かけるだろう
男女平等が正義というなら
男たちは子宝を守れ
女たちは木槍を握れ
生きるのが精一杯 ....
広島にいる私の水面と
室蘭にいるあなたの水面が
水平
だとするなら

大型客船の中のあなたと
日曜日のカフェの私も
きっと
同じ高さだとと思う

それはずっと連続していて
だけど ....
引き出しの奥から
財布が出てきた
じゃらりと小銭が
はいっている

一円玉
五円玉が懐かしい
Payの時代に

価値はうつろう
努力は価値を生まない
コイン以外の
生きる道は閉 ....
私の好きな世界が
蹂躙されている
私の職場の何人かが
私の元を離れた

白い四駆が
目の前に止まったら
私は
窓を開けるだろうか
それとも

私のために
誰かが
奔走してくれ ....
おはよう
みどりの季節が
とても好きです
新しい顔
懐かしい顔
笑顔と同じで
世界は花であふれている
だけど
私はくるしい
失ってしまった笑顔を
私は知っている
つい昨日まではそ ....
最期は自分らしく
過ごしたいんです、だから

テレビの向こうで
透明な声

自分の最期くらい
自分で決めたいと
彼女の声は
静かで揺るぎない

そうかな
私は食事の手を止めて
 ....
おはよう
世界がひどすぎて
私は眠るしかないよ

あんなに頑張ってたあの人が
血液の病気になりました
私ならどうしただろう
目標
生きること
競泳プールも
ポイントカードも
みん ....
誕生日おめでとう
私はだんだん私ではない何かになっていく
その姿をあなたに見ていて欲しかった
止めて欲しいとか
哀れんで欲しいとか
そんなんじゃない
私は
私が変容するさまを
あなたに ....
孤独って やだなあ
最近の君の口癖

孤独ってさ 結局
誰も信じられないってこと

ちょっとさ いろいろあって
結局さ
中二病のガキどもと
全然変わってないんだよね
いい歳をしたオ ....
絆っていうことばがあって
糸へんに はんぶん
半、はもともと
牛の意味で
こちらと、むこう
分けられた牛
それをつなぐ綱ということ

それは縛る道具だ

だからこ ....
寒い国が好きです
あたためる
言葉もない寒い国

寄せ合うことは許されている
しかたない
しかたないって

港に浮かんだ
帆船(ほぶね)の群れが
ぎい、ぎいって
音 立ててる
 ....
何となく気分が乗らないとき
音楽も文字も
救世主とはならなくて
いや 
本当はわかってる
誰かのもとに幸せが届いてるのだ
私は
それに嫉妬している

自分の小ささが 
それもかなり ....
おはよう

8月6日

今日も元気です

おはよう

8月6日

ボクらはみんなおろかで

ボクらはみんな学習しない

みんな幸せになりたいのに

ボクらはそれを奪おうとする

 ....
カルピスはもう
カルピスじゃない
長澤さんが飲んでるあの白い液体
言葉にすると微妙にあやしいあの甘い液体
今は
アサヒ飲料さんの登録商標です
ちょっと前まで
味の素さんだったんですよ
 ....
ダイバーシティーってさ
お台場みたいな
オシャレな街なんかなー
私がつぶやくと

いやいやいやいや
あなたは手のひら
ぶんぶん振って

多様性ってことなんだね
そおなんだー

 ....
職場近くのケーキ屋さんが
店じまいした
前日まで通いつめてた私は
朝の仕込みがきついんですよー、と
おじさんの苦労も知っていたので
ま、それもありかな


真っ暗なガラスの向こう
 ....
どんな微妙な色づかいでも
突き詰めると
三色になるらしい
あか 青 黄色だったか

突き詰めると
案外
簡単だったりするんだね、


ウンチクするには
それで十分

好 ....
駅が好きだ

旅行者がいる
外人がいる
妙齢ご婦人の三人連れ
急いでいる人
見上げる人

せわしなく
人が動く
何かの目的に
人が動く

あなたと

待ち合わせたことも
 ....
umineko(812)
タイトル カテゴリ Point 日付
シオマネキ自由詩3*22/4/28 0:40
朝焼け自由詩3*21/12/6 15:12
愛のかたち自由詩6*21/8/17 22:12
水平線自由詩4*21/8/2 19:34
ダックワーズ自由詩4*21/7/24 0:14
冬の日自由詩2*21/1/10 16:08
最後のカルシウム自由詩5+*20/11/25 13:51
茶碗蒸しの極意自由詩15*20/11/8 17:28
夜の動物園自由詩1*20/11/8 12:19
青、もしくはブルー自由詩13*20/6/10 22:01
地球サイズのNとS自由詩2*20/2/19 2:50
さあ共犯者を探しにいこうか自由詩4*20/2/16 23:26
もしも自由詩2*20/2/11 9:18
物理学の定理自由詩3*20/2/9 10:47
コイン自由詩3*19/12/8 6:36
私の好きな世界自由詩3*19/8/19 6:11
インパラ・ロード自由詩6*19/5/1 15:58
エンドロール自由詩3*19/3/8 4:43
世界と雨自由詩0*19/3/3 8:12
春の待ちぼうけ自由詩10*19/2/19 2:13
空を青でいっぱいに染めて 自由詩2*19/2/9 23:25
絆というものを私は自由詩12*19/2/5 0:16
寒い国自由詩6*19/1/7 23:10
花の葬列自由詩3*19/1/7 1:14
8月のレクイエム自由詩4*18/8/6 7:48
恋をするならカルピスに自由詩2*18/6/21 5:15
ダイバー大漁旗自由詩2*18/6/17 22:34
私が眠くなる理由自由詩8*18/6/16 20:19
三原色自由詩3*18/5/24 23:18
自由詩13*18/5/21 0:51

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