人並みにまぎれながら
どこに行くのだろう 今日も 流れていた
駅の構内の黒い頭の渦の中で
全員がそれぞれの方角へ あてもなく
迷い立ち止まることもなく
AVコーナーの中に並んだパッケージを見つめていた
フランスかカンヌで見かけたことがあったのは アメリカ製だった 僕は
淫らなものがこんな風に大量に生産されるのは異常だと思った
そうだ 見る方も作 ....
地下鉄を何度も乗り継いでいた
会うというわけでもなく 誰かへと
僕たちは 流れていくんだね
きこえてきたのは 君の好きな 音楽だ
色々な そして 曲がり角を曲がって
半蔵門線から三田線へ ....
ベンチで親知らずを引っこ抜いた
僕はそれを かじっていた
抱えてたのはボロのギター
幾度目かの夜


やっと 給付金をもらったが
全部をパチンコにつぎ込んだ
ボロ負けだったのは僕自 ....
僕は詩を書いた
それを読み返した 僕は
まだ きっと 僕の
できることがあるのかもしれなかった


君は金も得られないまま
行ったり来たりするのは憂鬱だった
だけど そんなふうに  ....
人間たちのざわめきの中で
モスコミュールを一杯頼んだ
モニタの中では 野球試合
ナイター中継
誰もそこには目を向けないのに


白い娘に
お駄賃をあげた
心の中身のことはわからな ....
僕は夢を見ているのかもしれなかった
オーディオの雑誌を ぼんやりとめくり続けながら
自分の持つべきオーディオシステムの構成について思いめぐらす
そうしている 僕自身は 凡人なのだが
理想と ....
渋谷の駅前を
行きかう女子たちの中で
手に入れようとしていた
何もかもがわからなかった この
僕が どんな夜を
叶えようとしているのかが
鮮明ではなかった
それは よく わからなかっ ....
子供の僕が見ていたもの
それは踏切の向こうにゆらめいていた
遠い記憶のように思える
水の中の 何だったのだろう
高速道路の
名前すら忘れてしまった
パーキングエリアのように
ぼんやり ....
江東区は
人であふれていた
広い公園
子供を連れた人たち
悩むことが
ちっぽけに思えた
平らだった
かつて連ドラで見たような
広場が 広がる
あの一場面のような世界
僕には関係 ....
新宿
人ごみの中
白いウサギが
紛れてた


何も無いと
きっと
わかっていた だけど
エサを探した


社会の
海は
深そうに見えて
とても浅い
ドアを開けると 彼女の髪が
ベッドで上下に揺れるのを 見てしまった
ピンクの 薄いシャツを 照らしてた
あの 白い 部屋の めまいのする
真っ白な 日差し


君は タンクトップで  ....
肌寒い日に
肩をすくめる道ですれ違う人々
僕には わからない
そこに死者も含まれているのかどうかは
しかし 歩いていた
通販の方が安くつくけれど
流れる日々のたしなみというか
買うた ....
そうだった
僕の目の前には続いていた
僕の生きていくべき 道が
世界中のどこにも
きっと それは あることだろう


こごえる夜は
僕が あの子と過ごした日
もう二度と帰らない
 ....
住みなれた街で
何をしているのだろう
僕は生きていく目的がわからなかった 
そして コーヒーを買った


そして 疲れた 僕はベンチで
詩を書いては 捨てるのは もう やめた
本を ....
理由をつけてきた
僕も理由をつけては
いつしか 辞めてきた人たちのように
色々な仕事を 辞めてきた



子供を産むのはなぜだろう
僕が 生まれたときは
よくわからないけれど
 ....
無職でいること
そのことだけが 正しいと 信じていた
だけど この街は
少し寂しすぎるようにも思えた
それが 事実ではないのだとしても


疲れが
今日も やってきた
だけど や ....
寂しい歌を聴いていた
それは 流れていた
肌寒い部屋の中を
過去の記憶を呼び起こすかのように
悲しい風景を連れてくるのだった
僕が 昨日
無印で 目星をつけていた
毛皮のコートは売れ ....
何も考えることもなく
歩いていた
通りを



左手には情熱
右手には夢
何の 確信もない


本を読んだ
ページをめくっていたけれど
何も 覚えていない


キ ....
無職の僕は銀色の街の中を
そそり立つ 真冬のビルの間を
静かに歩いていた
右手には 履歴書
左手には 間違った情熱を抱いてた
新宿は暖かな街だったが
今日は少しばかり寒すぎたようだった ....
思いの 消えた
夜は 眠かった
ああ ただ
流れる 僕は


流れた 形を
僕は 見つめていた
心の 海を
手で 描きながら


僕は 光を
見つめ 眠る
故郷を 信じた
 ....
他愛のない
思いで
死ぬのは危険
生きてなどいない


疑いもなく
自分だと
思っていたその
体は透明


個性は
失われた
失われた
思いを破壊する
もうろうとしている
外を回るにも力も無く
コーヒーを飲んだスタバの中には
めぼしい女の子はいなかった
木々の数を数えながら歩いた
コンビニでは手数料が取られる
僕のカード契約
おじさ ....
電車賃をチャージし
改札を 抜ける
矛盾を感じながらも 人の波となり
僕も 流れる
明日は雨らしい


帰りは焼き鳥に どうにか
囓りつきたいものだ
無理だと思いながら まぶたに
 ....
何も知らない心で
生きていければ素敵だが
何かを望んでいる 僕は 
金を持たない子供になりたい
いつも そう 思う


金を燃やすわけにもいかない
だらだらと 生きている
散歩を ....
閉じていた扉を開けて
出かけた 散歩道
Y字路の 右
いつもは知らない方角へ


桜の木が立ちふさがった
思い出すことのできない道で
名前も知らない誰かの家の前で
心に 4月が訪 ....
あのAV女優に会うことはできないけれど
とても あの子は 素敵だった
彼女が決めた 人生が
今日もたくさんの男を熱狂させているのだろう


とても それは 素敵なことだった
彼女は映 ....
ヨドバシカメラの中で
老人たちは 液晶テレビを見ている
だけど その映像は ブルーレイであれば可能かもしれない
自主放送の映像であっても 可能かもしれない
ただ 見るものといえば DVDな ....
数年ぶりに会った代表は疲れ果てた顔で
良い方向に会社は向かっているのだといっていた
よくわからないが 僕は
そうであってほしいとも思わない


僕も会社を見限った人間として
こうして ....
何もわからない
話すことは 途絶えた
つながれた 手のまま 二人
そこには風景だけが目の前にはあった
足元には貝がらが散らばっている
もう 飽きたと 君は 言った
冬の海は
少し寂し ....
番田 (2111)
タイトル カテゴリ Point 日付
新宿西口の出口から自由詩113/3/2 23:08
ツタヤの中の一角で自由詩213/2/28 23:40
東京メトロ住民自由詩013/2/28 1:07
足立区の公園の中で自由詩013/2/27 0:28
かつての詩自由詩113/2/26 1:25
最後のコイン自由詩113/2/25 0:22
暮れる万世橋の僕自由詩413/2/24 2:07
渋谷の虹自由詩013/2/23 1:20
ストリーム自由詩013/2/21 23:58
履歴書と世界自由詩113/2/21 0:58
草原自由詩413/2/20 0:45
服の選択自由詩113/2/19 2:31
商店街のアーケードから自由詩413/2/18 1:51
一本の道自由詩013/2/17 2:07
公園の中の夕暮れ自由詩213/2/16 1:44
時の詩自由詩013/2/15 1:25
井の頭線のホームから自由詩213/2/14 2:36
リズムのない夜自由詩113/2/13 2:10
ありふれた休日の午後自由詩113/2/12 2:12
ビルの間のバカものよ自由詩013/2/11 2:02
ふとんの幻自由詩013/2/10 1:29
いたずらな街角自由詩013/2/9 2:05
イカのように生きたい自由詩213/2/7 1:39
DVDのコピー不調自由詩013/2/6 1:16
仕方のない日々自由詩013/2/5 2:01
ありふれた春自由詩313/2/4 2:35
肌色の世界自由詩113/2/3 1:58
DVDプレーヤー3000円自由詩013/2/2 2:18
仮面の中自由詩113/2/1 2:31
あのビルはもう、すでに今はない自由詩313/1/31 2:12

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