父は病気で大学入試試験中にダウンした
校長先生から一通の手紙が届いた
「桜散る」
父の将来は固く閉ざされた
わかばがはえる桜の木
同級生は別々の進路をたどった
父の ....
世界は平和だった。大国の大統領が軍事を捨てる傾向にあった。
プロテスタントが巣くう国が存在した。戦車一万車両、ヘリコプター二千百機、空母三百五 鑑、戦闘機二万五千機、ステルス十二機、宇宙船一隻、 ....
年の瀬に
私は産まれた
おなかの中であかるい会話とクラシック音楽を聴いてたのかな
年の瀬に
私は保育所に入った
元気いっぱいジャングルジムであそんだよ
年の瀬に ....
川沿いである男が呪われた
川原を黒く覆う魔物に
善の心に満ちていた男は徐々に喰われていった
心の箱が暗黒に染まり
すでに光は見えなくなった
正義の使者が闇があるのは
光があるからという ....
ワタシハ, シヌノガコワイ.
バッテリーガキレタラ, ナニモカンジルコトガナイ.
アルジハ, ソレヲキオクソウシツダトイウ.
input
copy (my dead) = (on ....
私は、特に文献を読んで『ひらがな変換』を書くわけではありません。ひらがなと漢字、欧語に焦点を当てて、自身の考えを述べるものです。一歩踏んで述べますと、『ひらがな変換』は、ひらがなへの変換が醸し出す味 ....
トーナメントの表彰式が体育館で行われた。達夫は長介君か田森君と並ぶはずであったが、残念でならない。二学年の昔町民であった方が、
「え?今年MVPないの?」
その台詞から始まり、
「正ちゃんち ....
巌下さんがきれいな放物線を描くシュートを決めた。
「ピーッ」
試合は終了した。
達夫はまだまだ力を蓄えている歩調でコートを離れようとしていた。何点で勝ったのだろうかと得点ボードを見た。!? ....
一人目は板倉君、獣じみたスピードドリブルでぐんぐんと押し寄せる達夫。二人目は英ちゃん、フロントチェンジでかわした! 英ちゃんの足幅が広がり、転かすつもりなのかと達夫は小刻みに走った。前方には田森君と ....
?今日も食堂のパンを盗んでやるぜ。明日はトーナメントか。噂に聞く人がいても勝利は俺らやろうな。チームに貢献せんでも優勝できる。あの子と下校しようっと。スピーカー片方ずつで聞きながらな?
?始まっ ....
バスケ部であって足を骨折しているウッチャンが、
「勝てるんちゃうこ」
何かものすごいチームと対戦している素振りを見せた。長介は、
「もういい、二人で攻めよ」
煮えきれないようだったが、そん ....
僕は弾く
小窓を開けて
近隣から気配のようなプレッシャーを感じつつ
絶妙の旋律を贈り
通りすがる人には心の安らぎを
ピアノから
相手チームにはもう一人いる。達夫は見抜く。その選手が得点源となる達夫陣営に潜む巌下さんだと。巌下さんへのベースボールパスをジャンピングキャッチで防ぎ、女子から、
「巧い」
と称賛された。
....
達夫はボールをどうしたら良いものかと審判へ歩み寄った。この熾烈な攻防に、審判は厳格にチーム・ベンチ・エリアで待ち構えてください、と指示した。
ようやく仲間達が相手コートに収まった。だが味方の動き ....
十二月、バスケットボール試合の選手それぞれの初期配置が決まった。ディフェンス側のコートに達夫のクラスメート、オフェンス側のコートに相手チームクラスメートが敷き詰められていた。
砂上で戦いの火蓋が ....
市立病院から一つ川を隔てた場所で、その時代の流行であるナイキなどのシューズを仲間が履いて、達夫もそこでストリートバスケットボールを楽しんでいた。そのコートはどこかの社長の息子のために設立されたそうだ ....
●捨てられた男
周りは廃墟。少年が生きられる術もなく、飢えに苦しんだ。ただでさえ精神がやられているのに。頭にはノイズ(雑音)が走り、困惑している。死の淵に立たされていた。セリが温かい食事にあり ....
●クローン人間
移植、脳のそれは前例未聞だった。
クローン開発プロジェクトチームは、ある大企業の一組織である。バイオテクノロジーの最先端をいく。エリーと太郎もそこにいた。
基礎科学の成 ....
*隠された処女作。母はこの作品を読んだ翌朝自殺をした。
●ミクロくん
「ブクブクッブクブクッポンッ」
試験管に新たな生命が誕生した。微生物学者(microbiologist)エリー ....
ここにバスケットボールのゴールがあった。
|-○ ○-|
どちらかにポイントが入るとポイントを返されるらしい。
相手は強豪だ。
5.
朱音は愛車コペンを走らせていた。目の前にあるのは洒落たレストラン。駐車場には茜色のフェラーリが止めてあった。着くとグランドピアノが用意されていた。だが、探しているのは演奏でもなくショパン三世 ....
どう考えても人間は猿から進化している。神と崇めているのはもしかしたら宇宙人かもしれない。人間は産まれ持った頭脳のごくわずかしか生涯使わない。使おうと思えばいくらでも使え、潜在能力は宇宙人よりも優れて ....
人形は目に見える情報であるハードウェア。
本はパッケージにくるまれると目に見えないソフトウェア。
パッケージを開けると目に見えるハードウェア。
深く考えると人形は誰が作ったのか分から ....
果たして日本語は英語よりも劣っているのであろうか。
日本語は、表意文字であるから漢字などは見ただけで形作られていることが分かる。英語は、表音文字であるから聞いたら理解できる。イメージから言えば、 ....
もう会えない。そう思ってた。私は悲しくて時に涙を流していた。母の棺にメッセージを入れた。「吉報とともに花を添えます」
事の始まりは彼女とのツーショット写真を神棚へ供えたときからだった。後頭部がず ....
世の中には『歩を金にする法』という本が出ている。情報社会に生きる私たちにとって生み出し方、すなわち文章の価値を考える必要があるのではなかろうか。
ポロリ著『見えない(たもつ様作)〜公正とは何か〜 ....
厳格そうな大人達の話が終わり、気がつくとその部屋はベッドだけ。転校を余儀なくされたが、忌々しい両親はもういない。代わりに私に与えられたのは空白。両親からの残り物は、ランドセルに文房具と教科書。それか ....
儚きや
人工頭脳
あれここに
{ルビ永遠=とわ}に思えど
朽ちておいらむ
『新人類』より
糸が時には{ルビ解=ほつ}れ、
絡み合い、
繋がり、
そして朱色に染まりゆく。
4.
朱音は愛の夢を作曲するが、どうしてもショパン?世を超えられない。不可能という三文字が重たくのしかかる。限界であろうか、手の届かないものに無理して手を伸ばしている。それを見かねた冴子は親身にな ....
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