あなたは いま
せかいよりも
ふかく ねむっている
その ゆめのなかで
わたしは いかされている



*BGM→http://www5a.biglobe.ne.jp/~eis/j/h ....
オオカミさんは おなか
いっぱいに なったらしく
ドアノブに 残念ながら
本日は おやすみです
と 札がかかっていた


*関連作品
オオカミさん→http://po-m.com/fo ....
いろとりどり まわっている
かざぐるま そのなかに
ひとつだけ うごかぬやつ
ぶつぶつ なないろの
しゃぼんだま はきだしている


*関連作品
縁日の話→http://po-m.co ....
荒野で おとこが
口笛 吹いている
うしなうものさえ
ないもない と
知ってしまった 旋律を
いま手のなかに 種もないのに
どうして いずれ手にはいると
きみは 思うのだろう 
ぼくも たくさん
嘘をついたが 後悔していない
鏡の内部を うろうろ
していたら 自分のことばかり
うっとり 写生する人の 
真ん前に 出てしまった
素顔をみるのは はじめてだった
解体の旅は 夕焼けの
つきあたりに 羽をちらした
母系の方言は やぶれた
途方にくれて  さいごの
勇気を まさぐっている
野原で 寝ころんでいたら
しろがねの雲 おりてきて
金無垢の馭者が 手を差しだした
ありがとう でも
まだ いいや


*関連作品
召天の話→http://po-m.com/forum ....
けふは し を
やらない ひ
だったのに かゆくて
うっかり
かいて しまった
だしぬけに ほしが
ふたりを つらぬく
ことばなど ふみにじり
ぶちこわし あいたい
きぬぎぬの ときまで
あふれて しきりにこぼれる
午睡のゆめの かけらの嵐を
たなごころで つくった
椀にうける 追憶はたちまちに
そこからも  あふれて
ぼうしから とりだした
はなづなを そらに
かけおわると てぶくろをぬぎ
ゆびぶえ ふいて
ことりたちを よびよせる


*関連作品
手品の話→http://po-m.com/foru ....
きみが 大の字に
野に
うつくしく
ひらいて ぼくを
招いている
せかいを 吸いつくそうと
夏の日を 謳歌した
わたしが いっぴき
百科事典の ページのあいだで
つぶれて 死んでいた
しけもくを すいながら
ひがないちにち なにもせずに
すわっているのは すべての
ひみつをしって しぬことにさえ
あきてしまった ひとかもしれぬ
もしも喜びが 木に咲くなら
摘んで花束にすると クリスティナは
かいているけど ぼくなら喜びが 実るまで待つ
そしてそれが 葡萄の房のようなものなら
ひとつぶずつ みんなとわけあう
化石を みがけば
ふかい 睡眠がひらく
いちども とぎれずに
わたしへ つむがれた
塩基配列の ざわめき
いきなり
砂から 立ち上がって
わたしの目の前で
復元する ひと
ああ! 
ひたいに 金的を
はりつけた 少年のぼくが
夜明けの 狙撃手みたいな
女の帰りを いまでも
じっと待っている 街角
めざめるには あまりにながく
ねむっている おとこの
みみもとで しんみりと
おんなが うたっている
うしなわれた ことばで
せかいの おわりに
きみとだけは いっしょに
いたくないと いわれたら
がんばって
せかいを すくう
 詩とは何か。その問いに答えられない。何十年もやっているのに、わからんのだから仕方がない。その問い自体が、名づけられない詩のようなものだ。じっさい詩は問いであると述べた詩人がいる。たしかに、そのような .... 風船が 空を
ひきつれて 砂漠を
わたってくる
へんぽんと 春が
ひるがえる
まがいものは 百年もたぬ
詩語は 意味をはこばない
わたしらは 修羅であるから
もとめあいながらも ついに
手を むすばない
おんなの 肋骨の街で
ふっつり おとこが
おわる 言葉だけで
せかいを こわした
つぐないに 雪がふる
暗い道でも みうしなわずに 
ついて行けるように と
契りを むすんだ
おとこの 背中に
灯火と星を 刺繍した
ぼくらは たがいに
記号に すぎないと
了解しあった あの場所で
待っています なんどでも
そこから はじめましょう
だれの庭から 伸びたのだろう
高くそびえる 木の尖端が
青空に 突き刺さっている
その破れから ふりそそぐものに
妖精が蠅のように たかっている
ココヲヌケテトオクヘ
サマヨイデルワタシハ
モウカエッテコナイカラ
アノヒトニツタエテヨ
キミガスキダッタト
そんなんで いいのか
もとめられている
ことばの うすさに
がくぜんとして
したを かんだ
みつべえ(385)
タイトル カテゴリ Point 日付
そろもん(忌日の話)自由詩607/3/17 10:54
そろもん(森の喫茶店の話)自由詩407/3/16 6:45
そろもん(また縁日の話)自由詩307/3/14 22:46
そろもん(ウエスタンの話)自由詩807/3/13 21:36
そろもん(若年の話)自由詩307/3/12 21:10
そろもん(フィールドワークの話)自由詩307/3/11 23:21
そろもん(蹉跌の話)自由詩107/3/10 21:23
そろもん(お迎えの話)自由詩207/3/8 22:21
そろもん(慢性湿疹の話)自由詩107/3/7 23:07
そろもん(激情の話)自由詩807/3/6 22:12
そろもん(花吹雪の話)自由詩407/3/3 21:52
そろもん(野外公演の話)自由詩307/3/1 22:47
そろもん(春ざれの話)自由詩3+*07/2/28 21:56
そろもん(いい天気なので本の虫干しをしたときの話)自由詩1507/2/27 22:50
そろもん(ベンチの賢者の話)自由詩107/2/26 23:38
そろもん(閨秀詩人の話)自由詩707/2/25 23:05
そろもん(コレクションの話)自由詩207/2/24 21:29
そろもん(感嘆符の話)自由詩607/2/21 19:48
そろもん(新宿歌舞伎町の話)自由詩607/2/19 22:43
そろもん(ワンシーンの話)自由詩807/2/18 23:07
そろもん(ヒロイズムの話)自由詩1807/2/17 20:38
●そろもん第四の栞散文(批評 ...1007/2/14 21:51
そろもん(時節到来の話)自由詩407/2/12 22:34
そろもん(単独者の話) 自由詩607/2/10 22:09
そろもん(レントゲンの話)自由詩207/2/8 23:30
そろもん(ステッチャーの話)自由詩707/2/7 22:06
そろもん(スタートポイントの話)自由詩1007/2/4 22:17
そろもん(目撃の話)自由詩307/2/2 22:11
そろもん(水門の話)自由詩107/2/1 23:29
そろもん(絶句の話)自由詩307/1/27 23:11

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