本日も 大事な大事な 面接日 ひとまず気合を 入れようと スーツ姿で 笛太鼓 したかったけど スタジオが 今日は午後から 営業で 仕方がないから イメトレで チーヒャイヒャイトロ テンスケテン 心を鎮 .... 夜は朝を育む揺りかご
夜のなかで
寝ているのは朝
朝は朝寝坊
夜の寝心地はとてもいい

いつまでも朝が起きないと
いつまでも夜なので
夜は思いきって朝を起こす

朝、起きて
朝、 ....
草海原にて獣とむかいあう。
草色の肌の若者、弓を手にして。
大いなる探索の途上、
もうひとりの自分を見る。

若者は行く、
草海原より、かなたへ。

若者は草海原に
戻ってくるのだろ ....
広場で
子どもたちは跳ねて
黒い風船を次々にはなす
風船は昇る
子どもたちの皮膚

はがれた部分からにじむ血で
赤く分かり、集まり、内に落ちて
子どもたちは薔薇になる
誇らしげに、あ ....
「カイテイデミズカラノオヲカンデネムル

あなたは北で生まれたのね、
わたしは南。
北の子、
海の底で眠るあなた、
雷神が来る、もうすぐ
あなたを倒しに――

雷神がわたしを倒しに来 ....
私は思い出す――

寒い国にいて、音楽を勉強していた頃を
凛とした空気のなか
ファゴットを抱えて走った
トロンボーンの青年と恋をして
生まれ変わっても会おうねと約束した

また、暑い国 ....
通りたいなら触れさせて魔法陣 天上天下みな開けゴマ

ロボットとペンギンこの春手を組んだ「まずは東京支配といくか」

叩き付けられても見送るしかないよ 触れているのは確かだから

磁気定期 ....
寒いけど3月だからためらった手と手袋の果たされぬ恋 ぼくはまた、
何も生せなくて水を求めるばかりか。

 水をください、舟を洗うから ぼくが
 飲むのではありません。ぼくは
 ほとんど飲まない。
 砂漠で生まれたからです。


    ....
はくとう下さい
と叔父は言った。
手渡されたのは
白い桃。

白い甘みが
語るのだった、
その地に
黒糖のないことを。
しとしと
 しとしと

あめのなか
 めをとじて
  ことばをつむぐ

あなたの
 ことばは
  ひかりと
   やみをうむ

さむざむと
 みるてれび
  どこかにいたい ....
Tシャツをハンガーに掛ける
ちゃんと裾のほうから
ハンガーをフックに掛けようとして
フックを見失う
フックが見当たらない
ハンガーが掛けられない
行き場を失い
ハンガーを手にうろうろする ....
新年
水槽に光の文字が泳ぐ
声に反応して
ランダムに現れるそれらを
熱心に掬う子どもたち
たまに
とてつもなく大きな言葉が
揺れているとも知らずに
雪をひとすくいすると
そこには
南のきみたちの
あこがれが埋まっていた
冷たいぼくの手と
冷たくないきみの手

(手袋あげようか)
(いいよ、雪があたたかいから)

雪があたたかい ....
(吐く糸で自分をがんじがらめにした)

誰かのために紡いでいたつもりの
それがいつの間にか
こちらに巻きついてくる
糸を断ち切ろうとあがいても
やわらかい糸はすべての力を飲み込む
包容力 ....
詩を読むようになってから
詩を書くようになりました

詩を書くようになってから
詩をもっと読むようになりました

詩をもっと読むようになって
愛が深まった気がします

でもわたしは丸 ....
渡し場で舟を待つ。
遠くから響く風に耳を遣ると
今しがた現れた
言葉がみんな消えてしまった。

残念なことだ、
水面の紋でさえ
こんなに早くは消えない。

渡し場に佇む。
風に運ば ....
{引用=  "You be lookin' groovy
   In a sixties movie
   Maybe tell the press you died
   Littl ....
いつもさいしょでさいごに
いまここにいる、

小石の投げこまれた池のように
よどんだ
時。わたし。

そうして飛び出した
時と時とをわたすはしごを
少しも休まずにわたる、
いつも時 ....
ウロボロス、

光のなか、虚の時間、
あなたたちは2匹ずつ笑って
互いの尾を噛み
楕円となって回り続ける
生成と消滅がくりかえされるそこで
それは生まれた
衣を破って
なにもないとこ ....
遠くに来ている。雨が降ってきた。
ぼくは黒い綿のパーカーを羽織って
霧雨の中を行く。
ふと見ると、砂粒のような、でも
うるおいのある水の粒が
からだいっぱいについている。
ぼくは水の粒をい ....
結婚指輪をなくした女に会った。
子どもがどうしても貸してほしいというので
貸したらなくされたのだという。

青い砂が、風に少しさらわれていった。

女は忙しいのだという、
子どもが騒ぐと ....
男の子は今のうちよ
ちょっと大きくなったら
なかなか話もしてくれないの
うんと大きくなった今は優しいけどね
うちの子にもこんな時期があったんだわ

なくした宝を
手の届かない場所に見つけ ....
気ばかり焦る/どうしようもなく/
やめたらいいとつぶやく一方で/何かに引きとめられて/
また机に向かう/どうしたらいいのか/切断の
意味が今わかる/続けて書くことが/できない
沈んでた黄色い潜水艦で
深海魚が宇宙旅行に挑戦
マリンスノーに逆らって
ゆっくりとそらに向かう
ああ
こんなにまぶしい世界は初めて
体が軽くて
見知らぬ生きものがたくさん
ついに大気圏 ....
あなた方の先祖は
地図も持たずにこの地にやってきた
古老は語る
女王に出会った古老の声は
氷に響き
すべてのものを永久に循環させる
無限を与えられたものは
氷に封じ込められる
なべを火 ....
駅に近づくほど
私の透明度は高くなり
東京駅で風になる
今日も
腹話術でこっそり歌おう
風が騒ぐと台風になるから
腹話術で歌おう
腹話術師にさよならする日まで
ぼくはまた青い砂漠にすわって
アルデバランを見ていた。
遠い星は焦点からうまく逃れる


ぼくはあきらめて少し横を見る、すると
たちまち機嫌を直したアルデバランが
現れる。
子どもの ....
おうい諏訪の兄ちゃん
どうした飲みすぎか
あーあ だから若い奴ぁだめなんだ
おいおまえら
そんなに元気なら
神輿担いでこい
こらこんなとこで止まんなよ
いやいや今から出てくるって
お茶 ....
コップの中には
牛乳が入っている
それは黒くない
黒い牛乳のことを
少しだけ思いながら
白い牛乳を飲む
アメリカの音楽が耳に流れている
私の牛乳は白い
私は白い牛乳を飲んで
謎を解こ ....
下門鮎子(40)
タイトル カテゴリ Point 日付
文書グループ
青い砂漠の男文書グループ07/3/2
投稿作品
〈長歌〉祈りつつ浅草に向かう長歌伝統定型各 ...211/10/30 21:23
朝を起こす夜自由詩308/7/10 2:38
草海原より、かなたへ自由詩208/7/8 0:28
楽園へ自由詩1*07/7/30 17:40
ヨルムンガンド(無限との対話)自由詩1*07/5/28 23:04
越境自由詩3*07/5/9 11:49
PASMO、あるいは魔法のおふだ短歌1*07/4/3 15:55
すれ違い短歌4+*07/3/19 10:46
光と水、林檎[group]自由詩7*07/3/2 19:40
はくとう自由詩3*07/1/29 9:38
あめのこえ自由詩2*07/1/27 22:59
マリオネット自由詩2*07/1/26 20:08
光の水槽携帯写真+ ...13*07/1/4 15:30
自由詩5*06/12/22 5:00
テクストの蝶自由詩4*06/11/29 5:39
自由詩3*06/11/6 0:14
渡し場自由詩10*06/10/22 13:30
60年代と自由未詩・独白4*06/10/3 3:20
時のはしご自由詩5*06/9/28 20:46
ウロボロス自由詩8*06/9/24 14:44
[group]自由詩5*06/9/13 14:19
風と指輪[group]自由詩4*06/9/7 2:43
男の子自由詩3*06/8/30 17:23
断崖自由詩0*06/8/29 19:28
深海魚の宇宙旅行自由詩2*06/8/26 22:35
循環自由詩2*06/8/23 1:25
風は腹話術で歌う未詩・独白0*06/8/22 13:00
アルデバラン[group]自由詩4*06/8/18 13:41
神輿自由詩4*06/8/7 13:27
白い牛乳自由詩3*06/8/2 12:09

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