僕らの靴で踏み荒らされて
黒くなった雪のような ――の送別

歩き辛いほど 積もったものも もうなくて
――だって やっぱりいないんだ
この感情にピリオドを告げる
机の上の花瓶

―― ....
ぼくが辿り着いたのは
陽のあたらない街

揮発性の感情が歩かせた
その道の果て
夜行性の衝動に走らせた
くだらない羽

五月雨が心を伝う

晴れの予報は外れたが
午後には晴れた  ....
五月のありふれた憂鬱に
からみついた幻

信じ切れない言葉が
ぼくの足首から離れたら
待ち合わせの場所で
君を待つとしよう

電線で休んでいる鳥は
手招きをするように
羽を広げ 羽 ....
空を知らないぼくは
うまく空というものを描けない

ぐるぐる巻きのパー
あれを太陽だと信じているから
漫画の吹き出しみたいな形
あれを雲だと信じているから

今日も空っぽの卵の中で居候 ....
宇宙船に乗るぐらいに
突拍子も無い言動

夢とかじゃなくて
そんな綺麗なものじゃなくて
もっと薄汚れた未来

幸せな結末のあとは
後悔の日々かもしれない
でも僕だって 一応は大人だか ....
要するにぼくは爆弾を抱えている
もうすぐ何か起こるらしい
でもねだからって 水を差さないで
こいつを解き放つのが ぼくの役目なのだから

小さな神様 逃げている
ぼくの神様 逃げている
 ....
うふふ、と笑う女、
と、わはは、と笑う男、
の横を通る、音漏れの激しいヘッドフォンで、爆音のハードロックを聴く男、
を睨みながら、忙しい忙しい、と言い訳する初老の男、
に目もくれず、公園で、き ....
何をしたいというわけじゃなく
ただ技術に酔っているだけ

まるで機械がつむぐ言葉
感情の無い文章
とんでもなく不透明なテーマ
何のために書いているのかなんて
きっと誰にも分からないだろう ....
例えば
風船のような希望に
幾千の針の雨が降ろうとしているとして

例えば
紙切れのような希望に
火が燃え移ろうとしているとして

例えば
今にも崩れそうな崖の先端に
希望が乗っか ....
からっぽの冷蔵庫
ぼくはおなかを鳴らしてる
奥のほうに バームクーヘンがあったので
今日は これを食べることにしようかな

そっと袋から取り出して
果物ナイフで綺麗に三等分して
皿の上で ....
相殺された躁と鬱が
外と ぼくのこころの かすかな温度差が
夜の顔をした蜃気楼を生み出した
生み出し続けた

その日から 星はメトロノームと化して
月はぼくを睨み続けている

でも き ....
ぼくは恐れている
いつか、君を忘れてしまうのじゃないかって

そろそろぞろぞろと皆動き出して
黒い夜を越えてみれば
何もかも終わったみたいに笑ってた
もうぼくと、君の家族以外は
涙ひとつ ....
やがて 太陽がいなくなると

星は蛍のように
空を覆いつくして

まるで蛾のように
5本の指を 光に絡ませて

僕は 月や星に 手が届くことが
とてつもなく素晴らしいこと ....
地球の誕生日は
お月様の誕生日は 何月何日なんだろう
約46億年前とか その一億年後とか
そういうのじゃなく

365日 誰かの誕生日
誰もがきっと楽しんでるけど
彼らはそんなの まるで ....
雨あがりの古びた公園
枯れ葉の匂いが目にしみる
火傷したように赤いからだを
ぼんやり 揺らす

それも ほんのひと時のあいだ

優しいふりしたお日様が
ふいに悲しい風を運んできて
僕 ....
喉がカラカラになりそうな
白々しい泣き顔を形作って
おれはずっと見つめていた

楽しそうに笑ってるあの写真が
きみの笑顔を奪ったんだ
茶色の瞳はおれを睨んでいた

どうか白黒にしてほし ....
○△月□×日 くもり
きょうぼくはうちゅうをたびしました
というか、うちゅうをつくりました!
ぼくはかみさまかもしれないです


(冬の寒い日に僕は宇宙を作った
そして旅をした

ハ ....
狭い路地にたくさんの人々
外は馬鹿に明るいのに
中をちょっと覗いたら
鬱蒼とした密林のように暗かった

幾つも林立している黒と 対比している明瞭な白

誰かが何処かへ運ばれていく
黒い ....
白んだ夕焼け見て
温い音を鳴らして鼓動している
眼球の裏が冷めた目で僕を見ている

揺れる揺れるチカテツは揺れる
まわるまわるチカテツがまわる

平然と踏みつけているこれは
唯一友人と ....
 a:日曜日の朝はひどくむず痒い
b:私は雲である
 a:なぜなら明日が月曜日だからだ
b:明日、雨を降らせたいのである
 a:僕はこう、のうのうとしていていいのか、と思って
b:できれば大 ....
慣れない街では風がうねってて
目まぐるしく僕を迷わせる
どれほど背中を押されようとも
ブレーキを踏んだままなので
なんの意味もなかったんだ

傷だらけの中古車は
駐車場でたそがれて
夕 ....
ノイズを吸って吐いて
ため息を生産している
死ぬ間際のカートの声を聞いて
ほんの少し救われたけれど
まだまだ足りないんだ

枯れ葉がおれの前を舞って
ナイフの様に突き刺そうとする
右胸 ....
(インストゥルメンタル化される僕の存在) 『グミ・チョコレート・パイン』をしよう

ジャンケン・ポイ

グ・ミ

ぼくは早くあがりたいがために
チョキを出して 負けた
きみは二歩進む
ぼくはこのままで

ジャンケン・ポイ ....
ひとみちゃんは女の子で
ひとみちゃんの瞳(わたし)も女の子なので
お洒落がしたくてたまらないんです
『からあこんたくと』を着てみたいんです

赤はちょっとこわいから いや
青は何だか似合わ ....
せかいはつまらないと
きみは言うけれど よく考えてみて
せかいはなぞだらけなんだ

たとえば、空はなんで青いの
ぼくはいまだにわからない

たとえば、夕焼けはなんで赤いの
空の下のほう ....
淋しい雨が窓ガラスをノックする
ひっそり鳴る音が何だか妙に心地良い
のんびり屋の僕を助けると思って
どうか洗濯物を濡らしていってくれないかな

君は友達が居ないんだろう
だから少ししか降ら ....
ぼくは知ってる。
いま、いま、と数えているうちに、人は死んでいくことを。

おぎゃあ。
いま。
いま。
いま。
いま。
いま。
いま。
いま。
いま。
(中略、中略、中略……、 ....
新発見が囁いて
心の塀を飛び越えて
白紙の本能が吠える

天真爛漫な銀河が
周辺で渦を巻いている

フラフープを回すような
踊りを繰り返している
途切れる銃声のリズム
もう言葉には ....
新しい歌を数滴
耳に流し込むだけで
僕は簡単によみがえる
3059円が僕の生命線
しでん(30)
タイトル カテゴリ Point 日付
陽炎自由詩207/5/18 22:11
陽のあたらない街自由詩1*07/5/15 15:30
まちあわせ自由詩4*07/5/14 20:37
空を知らない自由詩8*07/5/12 14:29
空中分解自由詩107/4/29 15:40
あかい神様自由詩007/4/28 16:22
メインストリート自由詩1*07/4/13 18:39
文字狂い自由詩1*07/2/19 2:04
絶望について自由詩7*07/1/27 3:17
笑うバームクーヘン自由詩1*06/12/16 2:41
蜃気楼自由詩2*06/11/30 1:18
忘葬自由詩2*06/11/10 0:19
みんなで自由詩4*06/9/25 3:33
バースデー自由詩2*06/9/17 0:47
紅葉自由詩1*06/9/15 2:08
残像自由詩1*06/6/28 2:56
コスモエッグ自由詩3*06/6/23 15:19
葬送自由詩2*06/6/18 16:39
まわるチカテツ自由詩3*06/6/14 1:49
日曜日の理性自由詩0*06/6/10 15:46
かたつむり自由詩2*06/6/4 14:04
透明自由詩2*06/5/26 3:04
僕の歌(inst.)自由詩0*06/5/23 15:05
グミ・チョコレート・パイン自由詩1*06/5/1 16:45
ひとみちゃんの瞳自由詩1*06/4/27 15:02
なぞ自由詩4*06/4/23 14:04
通り雨自由詩0*06/4/22 2:46
自由詩0*06/4/21 14:37
銀河自由詩2*06/4/19 2:22
蘇生自由詩3*06/4/18 3:47

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