まちあわせ
しでん

五月のありふれた憂鬱に
からみついた幻

信じ切れない言葉が
ぼくの足首から離れたら
待ち合わせの場所で
君を待つとしよう

電線で休んでいる鳥は
手招きをするように
羽を広げ 羽ばたこうとする
それはまるで ついてこいと命令しているよう

しかし ぼくはここに留まったまま
それを見ている

絶え間なく動く人波の
真ん中で

それを見ている
君を待っている


自由詩 まちあわせ Copyright しでん 2007-05-14 20:37:14
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