卒園式ではいつも以上に
園長先生のお話 長いね
と うちの子供が気にかかる
寝てはいないか
ちょっかい出してはいないか
そんな心配もなんのその
みんなちんまりと神妙な面もちで
 ....
  
  
どうして
こんなにも
遠くなってしまうんだろう


君の温もりの届かない場所へ
朝の
くうきを吸いに行く


そこにはもう

玉砂利の向こうで
手を合わせる ....
わかったよ
きれいだよ
初夏の中で

乱れてる
その心も
きれいに見える


咲いた 咲いた
紅く 紅く
  

全てが淡く見える程に
自分の彩りを見せつける

何のた ....
  
そういうの
 わかんない 

で済ませてしまいたいのだが
なかなかそうもいきそうにないので
ねずみっ鼻をつけて逃げる

とっとと捕まえてくれ


満月に君がニャ〜って鳴けば ....
月曜の夜はあまりにも長く
すぐにやってくる
その、ためいきの理由は
忘れた
ということにしておいて下さい
きづかないうちに染み付いた
ものですから


ちょうどあの夜
降っ ....
そこから先には進めないときがある
そのたびに思い出す風景があって
背中の方から温もりを感じながらも
とても不安そうな少年の瞳に

問いかけられた言葉

飲み込めないまま
風にも ....
言葉は心を越えられないこと

知っているのに

心が言葉を越えられないと

うつむいてみる


それが

林檎のように沈んでゆく




  
かんぬしまちの
おさななじみだったおねえちゃん
がみこさんになったとき
ぼくのこころは
ふ ってはずれて
べっくうさんやのほうに
ぷかり ぷかり
とんでった


  きれいだったん ....
あの日のことを言い出すと
きっと君は泣いてしまうのだろう
と思っていたのに
パーティーで久しぶりに見た君の顔はもう
もう
とっくにお母さんの顔で
ふと見えたその横顔の一点
の中に
初め ....
 ああ、そいつは俺の事だと思っていたのに。ふふん、
と猫が笑ったのが見えて、ああ、そいつはお前の事だと
わかった。お前のひとことにしびれた世界中の奴らが、
今でも夢の世界で揺らされているというの ....
  


まごころ屋が閉店になる
食っていけなくなったのではなくて
もう跡継ぎができたという

けれどこの町の誰も
その跡継ぎのことは知らない

まごころ屋は
壊れたオルゴールの ....
いつも
あたしが
気持ちよくなりはじめる頃に
ママ
ってつぶやく


いいこ
 いいこ

いいこ
 いいこ

瞳の奥に
夏の空が晴れるころ
そこにようやく
あたし ....
カラカラリン

  と卒園式


はじめてのさよならは

  カルピスの味




{引用=fromAB}
うるま 
うるま
はじまりのなまえ
うるま 
うるま
ぼくんちどこいったん
ひんぷんのよこの
ゆーなんぎーのそよと
ゆーなんぎーはーめーの
いとのつつつと
はじまりのとおく
とお ....
  

なにか?
とあまりにも
涼し気に微笑む君
のせいで
僕はとりあえず
牛乳飲んで
落ち着こうと思う
確か僕は
君の肩に手をまわして
さりげない愛情と
そこからなにげなく続 ....
屋根裏部屋には
消しゴムの標本があるって
かりふぉるにあおじさんが
声高々に自慢してた
その中に
砂消しもあるんやろかと
梯子に右手をかけると
親指がちょとだけ(約1cm)
 ....
故里行きの廃線が決まった

子供達の広場が掘り起こされると
すべり台の横あたりから
縄文の玉が三千年の時を超えて
いくつも転がりだした

あの場所で
昭和スキップをしたときに失 ....
サイレンサーに縛られた心持ちで
公園まで歩く

遠くの方から
チューニングのずれたストロークが
ジャカジャーン

いっそのこと
走り出そうか
走り出そうか

空から
オープン! ....
 

穏やかな顔を探しに
小春日和の古い児童科学館へ
ふうせんヒコーキを作ってみようか
と言ったのが聞こえたのか
エプロンを着た還暦過ぎのボランティアは

 当店では
 ふんわりロケ ....
雨、降ってきたかと
てるてるぼうず

雨、降ってきたよと
へのへのもへじ

雨、降ったやろと
黄色い傘

雨、降ったんかと
お地蔵さん

雨宿りの軒先を探しながら
帰り道 ....
隣のカオリさんが
きりのない話をする
相手はうちの妻で
僕はこれみよがしに
ほなまた回覧板を渡すのだが
分厚い彼女達の図鑑に
埋もれてしまう
らしい

おはようはいつも新しく
 ....
県庁跡の建物の中で期待もなく調べ物にとり
かかり、時間を待って香林坊に出る。そこは
ほんのひとにぎりの銀座で、渋谷で、新宿で
もあり池袋の匂いを探して片町に流れる。ス
クランブル交差点では ....
とっぷりとくれる
きょうのよるはきまえがいい

なのにぼくはねむれない


るるる と


{引用=初恋の頃の歌が聞こえてきました
耳を澄ますつもりはないのですが
それはもう
 ....
トボトボと
T-FAL の口から黒いマグカップに
安堵が注がれ
煎ったヘーゼルナッツの香が広がり
OA 椅子をクルクルと回すと
北窓から
向かいのブリック貼りの壁に映える陽射し


 ....
カーブの仕方や
止り方が判らなければ
轍の上を転がっているほうがいい
自由とは自らを律する事

と言いながらも
また勢いよくひとつのワッカが
あらぬ方向に転がり出していくのを
羨望して ....
  

炬燵にしようかどうしようか
と思いながらも身は縮んでゆき
まるで寂しがりやの格好で
膝を抱える
どうしてこう膝を抱えると
思い出さなくてもいい友達の
笑顔が入れ替わり立ち代わり ....
  

秋も終わろうとする頃の曽々木海岸は
夏の終わりの穏やかさや冬の激しさもなく
ただ駐車場から公衆便所へと歩く僕は
景色に吸い込まれて
浜には
放置されたものなのか
駆動機もついて ....
まさるの家で山羊汁がある
と聞いて出かけた

子供のうちは山羊の脂に中るということで
その場に呼ばれることはない
ようやく二十歳を過ぎたので
山羊汁が食べられるのである


さてさて ....
  



汗臭いソフトボール部室の角
グローブやベースが積まれた壁

  「すろー かーぶ おしえるけん

            やまねこ拝」

きたない赤い文字

   ....
ほら
いつまでも進まないから
そろそろ代わろうか

静かにうなずいたのかどうか
オールを離した君は

君の目は膝に落とされ
僕の目は池のまん中に向けられ
あの浄化用のエアーポンプのと ....
AB(なかほど)(631)
タイトル カテゴリ Point 日付
しらやまさんのこと(4)[group]未詩・独白605/6/25 17:23
しらやまさんのこと(3)[group]自由詩3*05/6/21 23:15
グラジオラス未詩・独白4*05/6/14 16:48
ねこみみ[group]自由詩205/6/9 13:31
月曜の夜[group]自由詩405/6/9 13:29
しらやまさんのこと(2)[group]自由詩1205/6/2 21:22
頬杖未詩・独白705/5/29 20:50
しらやまさんのこと(1)[group]未詩・独白705/5/21 19:02
Simi自由詩205/5/18 20:43
違法販売ことば屋さん[group]未詩・独白4*05/5/17 16:09
優しい仕事[group]自由詩505/3/28 22:52
母の登場[group]自由詩305/3/26 22:05
水玉記念日[group]自由詩205/3/26 22:03
連音/うるま[group]未詩・独白805/3/16 19:41
キスデスカ自由詩9*05/2/22 18:25
梯子自由詩605/2/5 18:27
ビー玉沿線/昭和スキップ[group]自由詩105/1/23 21:58
ミュート自由詩305/1/19 23:06
ふんわりロケット自由詩205/1/16 0:43
あまがえる自由詩605/1/4 11:37
こんにちは図鑑[group]自由詩405/1/1 23:15
街の潮目[group]自由詩805/1/1 23:11
とっぷり自由詩304/12/20 23:44
UNION Bldg.への歩道自由詩104/12/18 13:21
車輪人間[group]自由詩204/12/7 8:27
連音/はんだやー[group]自由詩2*04/11/30 19:22
連音/サバニ[group]自由詩104/11/19 18:35
連音/ミンナ草[group]自由詩204/11/16 19:23
スロー・カーブを投げた猫[group]未詩・独白104/11/12 21:14
十一月ふたりのボートが、宝ヶ池をなぞってゆく日[group]自由詩404/11/7 23:59

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