さみしいとつぶやきたくなる
こいしいとつぶやきたくなる

不安とか
自分ではどうしようもできなくなる事柄は
自分でどうにかしようとして
つぶやきたくなる

そんな10年
やっと来てく ....
エメラルドの長靴
両足で小さな湖にダイブ!

見上げる階段の先
そう、あれはお母さん

足跡が小さくて
雨粒も小さくて


ルビーのミュール
片足で深い海をジャンプ!

見下 ....
錆び付いた金網
今日は飛魚を焼いてみたの

おいしくもない

心が何処にあるか
飛魚で解説してみようか

わからなくもない

鼻につく錆の臭い
心臓が錆び付いていく
何処も彼処 ....
後ろからビニール袋の音
覗いてないで出てくれば?

きみのしなやかさと
きみのそっけなさは

悲しいくらいに誰かに似ているよ

私がさせたいくらいだ
ビニール袋の耳障りな音

そ ....
綿棒の先みたいに
染みこませて
押し潰して
流れる消毒液

吐いた嘘はバレるものね
謝る事は簡単じゃない
沁みるよ

膝の上の子猫を
撫でさせて
喉を鳴らさせて
裏切られる爪
 ....
唇の糸
弾かれる痛み
知らずに大人になれば良かったの?

移動する手段がなくて
ただただ歩いた
薄青の用水路

汚いとは
思わなかった
くちづけも 用水路も

大人になったから ....
庭から見える5センチの夕焼
淋しがっても誰も来ない

どうしてこんなに近くにいるのに
どうして全部を知る事が出来ないのだろうね

全てが邪魔だよ
目も唇も心臓も
必要な人がいるならあげ ....
生きてる意味なんてあるの

全てがあの日の雪みたいに
真っ白になって隠れればいい

全てがあの日の血の海みたいに
真っ赤になって泣き叫んだ事を思い出す

嘘吐いてばっかりだったね
騙 ....
ペットボトルの中
いざ吹き込もうとしても
言葉が見つからない

炭酸とカラメル
甘い匂いが鼻について
言葉は見つけられない

どうしてこんな風になっちゃったんだろうね
どうしてこんな ....
水中
泡は上に 上に

真っ青なのは偽りで
綺麗なことも偽りで

足をついてはいけないよ
顔をあげてはいけないよ 

呼吸
泡は上に 上に
灰が降る
町営墓地

どうしてと疑問符
足から伸びる影に染みつけながら

灰が降る
町は市に変わりましたよ
おとうさん
崩れそう
横須賀線の中で
あの橋を撮りたいと思う
2度目

横浜は私を優しく迎えてくれる
そして絶頂を与えてくれる

東京ではなく横浜
その音とその空気
どうして私が触れられる事が ....
いじめられているように
閉じ込められているように
何も出来ない雨の夜

誰かが見ている
誰もが見ている
白い目
赤い目
三日月の目

いじめられているように
打ちつけられるように ....
薄墨の空
海からの入道雲
雲の先 スワロフスキー

夜の入道雲、なんて言わないよ
海への道を先に歩く

綺麗だと思うのにな、そう呟いて
海への道をついて行く

薄墨の空
海からの ....
5時の電車
嘘を吐きに待ち合わせる

触れている手は誰を思っている
囁く声は誰に向けられている

17時の電車
嘘が纏わりついて離れない

いっそ乗り換えの駅を破壊してしまえばいいの ....
耳に通したプラチナが泣いてる

名月を見逃して
網戸から覗いて

まだ足は縁側に放り出せない
{ルビ薄=すすき}がつま先誘うのに

耳に通したプラチナが泣いてる
ぶちりと引き裂く勇気 ....
うつ伏せにしている
じとりと来ないで欲しいの

窓から見える景色は
頭に響く鈍色雲

うつ伏せにしていて
ちらりと見られたくないの

嘘から見える景色は
人差し指が指している
誰に唇を重ねたかなんて
誰に肌を重ねたかなんて

そんな事は聞かないから

私の奥に唇を這わせてください
私の底に肌を伝わせてください

後悔はその後で
まだ髪も乾いていない
置いて行かれても泣かない

遠くに住んでいた頃を思い出す
同じ月を見て欲しいと
置いて行かれてもいないのに泣きながら

まだ髪も乾いていない
同じ家の玄関に佇むま ....
小さい頃から
ぼんやりと思っていたの

クロアゲハをたくさん集めて
全部スカートにしてしまおうと

クロアゲハはレースのようにひらめいて
そして透かされて

小さい頃はただそれだけだ ....
やっと光が見えたのに
生きていられる期限が決まっている
ああ その方が諦めきれるのかもしれない

もっと心が見たいのに
虫取り網で追いかけてはくれない
ああ これで終わりなのだと涙も出 ....
かさね(21)
タイトル カテゴリ Point 日付
母になるまで自由詩314/2/26 6:04
ダイブ!自由詩306/6/14 20:34
飛魚自由詩206/5/18 10:01
台所自由詩106/4/13 13:49
傷口自由詩006/4/10 19:30
柔らかな色自由詩206/4/7 11:06
ひとりきり自由詩206/1/12 16:50
立ち止まる自由詩106/1/10 23:33
擦り傷自由詩105/12/26 14:08
泳ぐ自由詩105/12/22 21:08
墓地にて自由詩105/12/21 16:48
総武横須賀線自由詩205/12/15 15:18
雨の夜自由詩2+05/10/20 21:09
スワロフスキー自由詩005/9/30 19:41
肌を這う自由詩105/9/22 21:19
髪が揺れる自由詩205/9/21 21:15
ひとりの夜自由詩005/9/19 20:47
知らない自由詩105/9/15 20:10
夜道自由詩205/9/14 20:13
レースのスカート自由詩105/9/13 16:52
ぬけがら自由詩105/9/12 15:38

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