いつか何処かで
人は誰でもその身体を無惨に千切られて
灰にされて
風に飛ばされる

そんな
ご不幸を
御愁傷さまですと
何度も見送ってきた
けれど

いつかはきっと
御愁傷さま ....
ゼロから始まるモノは何もない
と言う定説

一から始めなくてはならない

一夜の夢にあらわれた少女は
一糸纏わぬその身体を
幻想の寝台に横たえている

その乳房
その乳首
股間に ....
若くして世を去れなかった
若くして世を去りたかった
訳でもないけれど

明日の方角が解らなくなった
どうしても
明日の方角を知りたくなった
から
昨日を振り返ってみる
今日の私は途方 ....
 フィクションですから、誤解しないで下さい

彼はすでに仕事社会から引退していた
子供らは成長して親の手を離れ、家を出ていった
築三十年の家には老いた妻と二人だけの暮らしになっていた

彼 ....
若くて健康な女のこが
突然髪のスタイルを変えたり
化粧を厚くしたり
口紅を血のいろにするには
それなり訳があるんだと知ったのは
十八歳の時だった

ほのかな想いや憧れは抱いていたけれど
 ....
生まれた土地と育った歳月

人の命の岸辺に深く打ち込まれた杭
けして抜けない
もんだ

戸籍に記された
名前と生年月日

頭の中に印字されて
いつ聞かれても
書かされても
 ....
頭と顔なんて
首の上に乗っていればいいんだよ

そんな風に思える歳になったのかな
女の人の事だけど

胸がふくらんでいて
お尻がバレーボールのようで

そっちばかり目がもってかれてし ....
天井から悪口が聴こえる
部屋の壁に人の眼がひそんでいて
たえず見られている

などと口にした

彼女の精神は破綻している
のかな

比べて
彼はその経済が破綻しかけていた


 ....
時代から遅れている

線路の上は日に炙られた枯れ草の匂い
歪んだ電車が走る

腕に時計は嫌だ
なのに
心に繋いである懐中時計は
いつも壊れている

生きている
というのは
そう ....
遥か遠くでは

小学校の古い木造の校舎
白と黒の教室の中で
若くはない担任の女の先生が
蓄音機のぜんまいをいっぱいに回した

低学年の音楽の時間である
先生は蓄音機にレコードをセットし ....
もし
地球が半分腐っていたとしても
残り半分まともなら
それはそれなりに
バランスは保たれて
朝はやってくるし
日は暮れるだろう

何の根拠もなしに
そう思ってしまう私は
心が千 ....
今朝は雨
冷たい雨

空には雨雲

予報では終日降るらしい

晴天あれば
雨天もあるさ
なんて言ってられない

午前八時から十七時まで
屋外作業の俺には
雨風雪の類いは直にこ ....
耳鳴りにそれなりなれて静寂に

渋柿の熟して落ちた井戸の底

手首切る真似しただけさ弱虫が

苦を楽に悲を悦びに変えるなど

場違いも間違いの内句に詠んだ

蝶とまる夜のおんなの肌 ....
思いでの切れはし集めて並べたよ
ボロボロになった古い写真みたいに

今朝は青い空に白い雲が散らばっていて
実に清々しい気分なんだ

仕事中なんだけどさ
爽やかすぎて
仕事に身が入らない ....
子供と大人の境界線なんて見たことなかったよ
いつの間にか大人になっていたし
この先子供に戻るかもしれないしな

子供って
羽がはえたら空へ飛んでってしまうだろうな
きっと
でもね
大人 ....
断崖絶壁に追いつめられて
片方の足を踏み外した

寝床の中で右側の足を蹴ってしまった
それで夢だったと気が付いた

それはきっと誰でも見るに違いない
断崖絶壁から落ちる夢

フロイト ....
幸福の定義はない
と言うのが一般論でしょうか

人生と言う個人個人の歴史
その
一人一人の幸福のレベルゲージに
相違が生じるからでしょう

生まれた家
育った環境に違いがあるのですか ....
ある日
どんな気持ちの迷いか
それとも突発的な事故と解釈するべきか
お年頃の二人の娘に
お父さんは童貞だよ

言ってしまった

すると上の娘が何ら怯む事なく
私達二人共、小学校の時 ....
ちまたには暗いニュースばかりが続いているから
明るい話題が欲しくなる

そんな思いを数にたとえるなら
きっと算数だよね
数学じゃなくて

悪い噂は
それがたとえデマでも
一度立つと
 ....
朝は一番に鶏が鳴いた
庭の隅の小屋のなかで

戦後十六年か七年の頃だったと思う
私は小学校に上がって間もなかったと思う

山間の辺鄙な場所は
食料品に恵まれていなかった
私は痩せこけて ....
人生楽しいですか

毎日美味しいもの食べてますか

毎日美味しいものばかり食べていたら
その内美味しいものが
何なのかわからなくなってしまいませんか

だからと言って
肥えてしまった ....
家の裏手にはひっそりと出口があって
表にはそれなりの玄関と門扉がある

同じ屋根の下に
息してるから家族なのかな

乗用車はたいがい五人乗り
運転席が父親で助手席が母親
そして、後部座 ....
夜ふけに眠れなくて
理由もないのに
涙が流れ出してしまう事がある

それもこれも
人間だからさ
理由なんてなくても
泣いてしまうんだよ

もしかしたら
長く生きてきたから
涙腺を ....
もうこれ以上人間を続けていたくない
そんな気持ちになった事はありませんか?

あなたも人なら
一度や二度はあったでしょう

そんなのいっぺんもなかった

おっしゃるなら

私はあ ....
愛情
漢字を逆さにしたら
情愛

私には
はっきり言ってよくわからない

性欲とか
性愛とかは
体からわいてくるから実感してるけどさ

愛情
なんて見えないし
触れないし
 ....
100%の幸福なんて有るわけないよ
100%の不幸ならあるかも知れないけれど

自分の幸福のパーセンテージを伸ばしたくて
誰かの幸福を削ぎ落としてしまう人
いるんだよな
躊躇いもなく

 ....
肥沃な土にまかれた種子
渇いた荒れ地に落ちた種子
そして平凡で普通な土壌で芽吹いた種子

その数の比率を数字にするまでもないだろう
平凡で普通が大半を占めている

それは

人間の社 ....
たいがいの人は
生きている為の良好な条件が損なわれてしまうと
生きている事に嫌悪感を覚えてしまう傾向が表れてしまうようだ

もちろん例外はあって
逆境にこそ生きる闘志を燃やして前向きに突き進 ....
あぶない橋を渡りきれば
その先には安全な場所が約束されているのかな

人生の至るところには落とし穴が隠れていて
それを無意識に避けて通り過ぎているのかも
わからない

だけど
急な坂道 ....
たとえ詩が書けなくなっても
たしかに生きていくのには
困らない

だけど詩を書きたいと言う思いは
私の切なる欲求

時に心に石ころが詰まっても
叶えたい欲求

たとえば
公園の花 ....
こたきひろし(1106)
タイトル カテゴリ Point 日付
よみがえります自由詩519/11/20 7:23
ゼロから始まるモノは自由詩419/11/19 7:29
若くして世を去れなかった自由詩419/11/17 21:05
不毛の海図自由詩219/11/17 9:57
恋情は火になって自由詩319/11/16 8:31
生まれた土地と育った歳月自由詩319/11/16 7:05
顔なんて自由詩019/11/15 0:01
破綻している自由詩3+19/11/14 23:13
今を生きているのは何かの間違い自由詩419/11/14 7:17
遥か遠くでは自由詩119/11/13 6:35
仮定の連鎖自由詩319/11/11 22:57
今朝は雨短歌2+19/11/11 6:55
17文字に執着俳句019/11/10 0:23
記憶のぼろ切れ自由詩619/11/9 11:13
子供と大人の境界線なんて自由詩219/11/9 10:31
夢の正体は解らない自由詩319/11/9 7:29
幸福の定義は!自由詩219/11/7 7:09
月の満ち欠けにまつわる物陰自由詩319/11/6 0:11
誤算だらけのラブソング自由詩719/11/4 23:21
鶏だって自由詩619/11/3 20:55
人生楽しいですか自由詩419/11/3 19:49
家の族だから家族って自由詩419/11/2 9:25
夜ふけに眠れなくて自由詩419/11/2 8:52
もうこれ以上人間を続けていたくない自由詩219/11/2 5:26
愛してるとか愛されてるとか愛し合ってるとか、面倒臭く感じる時 ...自由詩719/11/1 0:45
100%の幸福なんて有るわけないよ自由詩319/10/29 21:54
肥沃な土と渇いた荒れ地そして平凡な土壌には自由詩419/10/29 6:31
人はたいがい自由詩619/10/28 6:39
あぶない橋を渡ると自由詩419/10/26 14:19
たとえ詩が書けなくなっても自由詩1019/10/26 7:02

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