零
目覚めれば雲間草咲きおりにけり
(咲き始めたことがなく、枯れたこともない花。それは神の中にさいている花です}
小糠雨寒の戻りを泰西画
おっさんのレンタル業や暮遅し
YES/NO枕のNOや紙風船
いつのまにか信号が複眼
耳の中でおたまじゃくしを育ててる
春という字は〜三人の日と書いてもめた
なごり雪惜しまれるうちがはなと溶け
まさかおばあちゃんだったとは!
波平さ ....
磯巾着ドフラミンゴと同じ服
破れ野に女雛ひとつおり 犬を待つ
後朝のセーラー交叉し 二人官女
五人囃子 九段駅から 坂に並ぶ
官女雛ひとり、赤子に会いに行く
山の上の男雛 ....
春帽子個人データを削除せよ
春北風壁新聞で嫁募集
旅の朝 味付け海苔の 栞かな
本開き 細工美し 光る海
家族旅 娘のしおり 待ち焦がれ
好きだけど ちょっとツンデレ 本の紐
貼りすぎて 何だかわからぬ 赤付 ....
朝まだき鴉溶けゆく菫色
ごうごうと北国の川動き出す
シロツメとレンゲソウなりどこまでも
御堀端風の戯れ桜花飛ぶ
蝶々が母をたずねて三千里
蝋梅を写真で ....
雁行と学校帰りと茜色
足許に石つころあり春霞
人間の射る眼を赦す白き梅
遠のいてセピアの写真春銀河
東京の長靴が踏む春の雪
樹を捨てて立ち去りし雁の翼 ....
カーナビの知らぬ公園風光る
どちらとも敵ではないし夜の梅
春兆す左舷に見えたフラミンゴ
ほほなぜる風のささやき春浅し
手のむこう雲は流れる二月かな
ふりかえる 映すあおぞら春の道
チチアンのヴェヌスもの倦く横たはり
闘牛やパコ・デ・ルシアの薬指
メタリカのフロントマンや雉の声
パシフィックリムのロボット雉啼けり
猫の日や竹島の日やニャニャニャーニャ
紅梅の下フルートを吹く少女
春耕や農夫のヒゲとサスペンダー
春耕や犬はお尻をクンカクンカ
紅梅やショコラトリーの招き猫
公園で拾うシケモク春の猫
図書館の臨時休館雨水かな
二月堂佛だち凝然と寒気に屹立せり
親のない子も育ちたる雨水かな
マンモスの化石と矢じり猟名残
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【俳句】季語を含む17音律「5.7.5」の俳句と、その形式を崩した自由律俳句、無季俳句などの俳句作品のみ受け付けます。俳句批評は散文のカテゴリへ。
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