先見えぬ恋にやつれた不幸癖
アップルパイの午後はつめたし。
冷めた皿載せるつもりのオードブル
恋はキャンセル消えたキャンドル
密やかな道に満ちたしこの心
斜め横からあなた覗う
短冊状の虹の中で
7人の独りぼっち達が泣いている。
調和の為に
触れ合う事が出来ないって
....
盗人のような夕日が、薄曇りの空に紛れてゆっくりと沈んだので、俺はまるで破産した大金持ちのような気 ....
ゆるやかに
五月の日もとけさって
みひらいて
あとずさりか
いつかの希望
いくらか ....
街はすぐに変わってしまうから
僕が代わりに留守番をしよう
黄昏の遠隔地に遊園地
もう回らないメ ....
開いた口が塞がらない
鳶に油揚さらわれて
いちまい足りない
よつやかいだん
裏のめしやは
....
根拠の雉鳩色は空の濁りである。蓋し、悲しみはわたしの本日なのだ。
屋台が引き寄せる ....
誰かを愛するために牛乳を買った
あなたを愛するために卵を買った
砂糖が一匙分も無かった
もう買 ....
雨の吐息に八重咲きの桜しばたいて
落ちたしずくを掻き抱き夢見心地で逝く蟻の
複眼の曼陀羅
....
瓜田リウはストーカーである。正確には市の市民生活部共生局共生推進室特別調査員である。共生推進室とは ....
目を覚ますと花にかこまれている。
見たことのないきれいな花。
ここはどこだろう？
そう思ってあ ....
先生の使い残した白いチョークをこっそり持って帰ったりした。
僕ね、先生のことが大好きで、僕ね、先生 ....
妻は昨日より少し細長くなって
収まる場所がまだ見つからない
その隣では去年より手足の ....
菜の花を食べて
咳きこんだ
あの日の熱は
そのあたりに置いてある
曇り ....
新型コロナウイルスで
全世界が死を身近に感じて
感染拡大を防ごうとしていても
毎日、自殺する人 ....
新型コロナウイルス対応で
学校が休校になった時
不登校の息子が
ボクは今日から不登校でなくなる ....
コロナの影響で家業はさっぱりだったが、昨日は久々に朝から厨房に立った。昔から来ていただいている県内 ....
過ぎて去った日々を
ふと立ち止まり振り返る事は誰にでも起こる
そこに見えた四つの苦しみ
そ ....
自己評価と他者評価の｛ルビ乖離＝かいり｝
己の評価がことさら高く
他者からは評価されてない場合
....
果てしない空にいる
姿なきしゃにむに
あるときは
つまづいて転がっていく石ころ
....
あるのかないのかわからないかみさまの
偶像に思いを馳せるよりも
台風の後のオレンジ色にひかる
....
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