むかし
私は反戦の詩ばかりを書いてました
他人の真似をして
だけど浅い心の底では
平和は水や ....
埋もれた一粒の麦のことを
考えている
踏み固められた大地から
顔も出せず
根をはることも ....
愛の傷
君も痛みを信じない
ふたりの世界を救ってみせるわ
勘違い
し ....
虚光
ここは詩の果て
何もない
荒涼
くらやみ
なのに、
周りがぼんやり見える
光 ....
女の温もりも
家族の団欒も
過ぎてすっかり独りである
風が吹いて
途方に暮れて
確かな ....
今日はわたしが生まれた日
まだ{ルビ仄暗=ほのぐら}い玄関の
ドアの隙間から
朝のひかりは射し ....
不完全な世界
わたしも あなたも
不完全でいい
そのまんま愛されている
ありのま ....
WAR
それは怪物
それは悪
それは血の色
それは優しさ
それは善
それは愛の本質
....
寒波の早朝 小舟を漕ぐように 雪道を唸りながら 前へ前へ
止まると 再発進は容易ではない
....
まるで居場所がない
そう感じる
神から隠れることはできない
逃れることもできない
こ ....
ああ 青空が広がっている
ああ 雲が流れていく
ああ 子供たちの行進だ
あなた ....
ピンクの小瓶に入った香水で
描いた円の中を8の字にくぐる
身体に纏う鎧は軽い方が良いと
何 ....
遺体と死体
なんで分けるの
死体は無言劇
遺体は饒舌だとでも言うの
遺体と死 ....
大地ごと覆うような器
実も心も丸ごと入った
ときめいていた時間軸に
留まってしまった記 ....
二人で暑いねと言って
河原まで歩いて
サイダー飲みながら
思った以上に美味しいね
とか話した ....
"私は泣いたことがない"。いや、ある。この"私が泣いたことがない&qu ....
カラスが鳴いてる
何処かで鳴いてる
カラスが鳴いてる
相も変わらない気味のわるい鳴き声で
....
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