爪先を伸ばしたかった
ただそれだけのことだった
誰かを蹴るとか
階段から落ちるとか
....
熱気で目覚めた朝は不機嫌にもなる
苛立ちを隠すこともなく
誰かに八つ当たりもできず
機嫌は拗れ ....
溶けてしまっても
あることにはかわりはない
のだけれど
にごってるほうかいい
....
おい、みんなあ
声なき声をきいてるかあ
悲しかったり
つまらなかったり
みじ ....
夜の残酷さに怯えるように一本の鋭い剃刀の上を蛞蝓が這う
微小なガラス玉のように危うく私の生はあるの ....
午前3時に凍った血が
ことばの触手から逃れようとして
室外機のかげで汗をかいている
ぼくもまた ....
高架下に流れ込む
川は
いつも後ろ姿
追い越したくても余地はなく
一定の速度を保 ....
今夜最強の
煩悩をもって
この街を
ほろぼします
今夜うちに来た時
みしたげるぜ
....
これは
むかしむかしとちょっとのいま
真夏の壁に
交響曲が残照して
鋭くないガラス片と
青 ....
行ったり来たりの場面展開
ブランデーに似合うホワイト
真っ黒な猫に 似合う
根っこが確りし ....
発車ベルが鳴る
僕は旅の終わりを迎えようとしている
見たい景色が見えるかも知れない
そう思って ....
子供の頃蛍日記をつけていた十何年見かけていない
秋となり風は色濃くなっていく徐々に寒さが強く濃 ....
花心
電卓
夢中
13rows, 1.03sec.