生き甲斐を持てた人以外
人生は暇潰しでしかないのか
暇潰しに生き甲斐を
見つけるのが人生なのか
インフルエンザの私の
焼けるように熱い額に
ぴったりフィットした
冷えピタシート
それは ....
望みもしない話でひび割れだらけの手のひらを訳知り顔で誇ることなどやっぱり出来ず、気の遠くなる ....
腐肉を漁るので
必然的に息が臭い
コモドドラゴンに
とてもよく似た
口臭の持ち主として
ア ....
ゴムまりみたいに跳ねる少女
丸くて
黒くて
そして
薄いドアの深い溝の内側に住んで
朝の下 ....
原宿の御文殊さんの縁日でニッキを買ったと日記には書く
小遣いも尽きそうになり見も知らぬ姉さ ....
明るい灰色の水面が
鳥の声がするたびに震えていた
誰かが落とした柔らかな
容れ物も
静かに震 ....
幼いころの古びた靴は
シャベルよりも
ずっと小さくて、
土遊びをしながら
泥だらけで夕暮れに ....
夕暮れ時の街角で
厚く立ち込めた曇り空を見ていた時
立ち尽くしていた 理由など何も わからな ....
枯れていく
ご飯を食べる
枯れていく
仕事をする
枯れていく
着飾る
枯れていく
....
お彼岸って何
お盆って何
聞く度に大人たちは
腰を屈めて私の目の位地に答えを
だけど一度 ....
山
冬枯れの山のようなる心かな
雨しとしととさびしき夕べ
膝枕されて見上げる花吹雪
人生のエアポケットや散る桜
ゴッホでも描ききれない八重桜
自称詩人は
薄暗い怨念を抱えながら
それでいて
自称詩上は
心優しき
善意溢れる者として
....
都市がその分厚い装甲をこっそり脱いで
機能のための回路が途切れるやさしさだけの広がり
人 ....
風邪には風邪薬
不安なときには だいじょーぶやって
のカラ励まし
私にはなんにもないから
....
その陽 筒へとがり
粘りつきつつ 茎にまがり
(熱せられた){ルビ感汁=かん ....
青年は無から有を生み出していた
暗闇のなかを模索していたのだ
暗室にとじこもりっきりで
新しい ....
さいしょは辞書を食べるのがいいとおもったの
すべてがなにかということと
言葉の味と、紙のにお ....
彼女はときどき
始まりの海を思い出して
自分の手足をしげしげと見つめる
かつてはヒレだった ....
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