秋雨、降り続く夜
傘もささず
両手広げて
瞑目し歩いていたら
「君は独りで何をやっている ....
五円玉の穴から覗けば見える都には雨が降り夏を追いまわし秋を連れてくる鈴虫の声高くお月見だ紅葉だと騒ぎ ....
あるコックは料理をつくりました。
鍋からはじっくりと煮込まれたトマトの匂い。
テーブルには真っ白 ....
あらゆる疑惑や憎しみは
頭で考えるからおこるのだ
だからからだで感じよう
それも足 ....
不眠症の彼に、ホットミルクを淹れるのがわたしの仕事だった。
ある夜をきっか ....
感傷的なババアは
少女のような心を
ヒリヒリさせて泣いている
涙は
くっきり刻まれた
ほう ....
見開いた瞳が何もかも拒む時
舌が千々に裂け石となり果てる時
世界がおまえとおまえ以外に二分される ....
ある時は弟になりました
川に流された弟の
お姉ちゃんとお父さんを励ましました
お母さん ....
朝8時から夜10時まで仕事
残業が当たり前の毎日
職場では機械のように扱われる
キカイダー ....
頭を洗っても
頭の中は洗えない
胸を洗っても
胸の中は洗えない
洗えないから
こんな時 ....
なにものでもないけやきを伐採
わたしの血はながれないでほしい
いろいろ恨むことをゆるしたわたしは ....
ゆきゆきて。みてーな感じで夜が明けたのは幻想で眠れないまま私は午前四時を認識する。ぬるついた顔面、な ....
私は 赤
おれは 青
僕は 緑
君は 黄だね
まだ 透明 生まれて 3か月
....
流した血だけが尊いの
命の深さをゆっくりと描く
苦痛と快楽の間を行き来する
剃刀の ....
私の父は18の時に航空兵に志願した
飛行機乗りになりたかったのだ
もちろんお国のために
命を捧 ....
150829
乗務機は今は無き香港啓徳空港に近づいた
これからがおいらパイ ....
足早に過ぎていく
夏の印象
夏から秋に変わる
その瞬間がわかりにくい
いつの間にか夏は終 ....
遠くで聞こえる
こもったジャズ
父が好きだった曲だ
なんだか懐かしい
おかしな波長で ....
そんなに透明では
生きていけない
突然泣き出すから
君の明日を憂うよ
美しい心の結晶 ....
ほろりほろりと闇夜を歩く
宵闇に想い消えゆく虫の音
乱調は我がならいとて夜に泣く
....
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