浴衣の帯が苦しくて 不機嫌な顔をしていた
それでも金魚の袋は しっかり握って
夜店の光が届か ....
カーテンの隙間から
穏やかじゃない光が差す
透き通る君の横顔は
夢のような気がした ....
剣のような針が
私の背中を追いかけてくる。
私は追いやられている。
70年前に首都や ....
アサシ新聞の捏造が
明らかになった日を
捏造記念日と名付け
「過ちは繰り返しません」
とかっ ....
満月の夜、月はやさしく犬を見ていた
犬は不思議そうに眼をあけ、すっくと立ち
濡れた鼻をしながらあ ....
青臭い時代遅れの言葉だとあの日隠したメモ掘り起こす
書に溺れ町に安らぐ溜めきれず流 ....
学校へ行こうと目高泳ぎをり
覗く子が目高の空を暗くする
石臼にメダカがいますの貼り紙
見上げた夕暮れの青空が
迫り来る夜の黒に飲み込まれてゆく光景
その時僕が感じたのは
....
産まれたばかりで
まだ間もない
黒猫を拾う夢を見た
朝を迎える港で
潮騒が聴こえる
僕 ....
台風ってだれの息
なぜみんな震わせてゆくの
台風ってだれの声
あんなに悲しそう
かた ....
そこにやさしさのふくまれることのは
さわる、よりもっとかるくふうわりと
かくさんしてゆくかそうく ....
最強の日には
誰も私を
夢から起こせない
日常に起きるすべてが
嘘みたいに葬られて
....
150824
音の無い世界で叫ぶ
どんなに大きく叫んでも
どこにも聞えないはず ....
天空から降り注ぐ粒子のあられ
α<アルファ>
β<ベーター>
γ<ガンマー>
三重奏 ....
苦しいだけよりは
少しばかりの笑顔で 取り繕うと
あなたは 眉を 動かす
連動する ....
最後の最後は
己の身体の生命力
己の魂の忍耐力のみ
何故なら、
愛 ハ 自らの奥深くに
....
ある秋近い日
秋の声きくとはいえど青葉する木々も残りて日差しも熱く
白い雲青い空にも天 ....
少なくともわたしはいま
まだ幾らかの怒りを残す
悲しみに悶えた心は
まだ幾らかは立ち直らない
....
人は生きているうちにいったいどれほどのことが出来るのだろう
この星にはたくさんの人がいる
....
酒の自動販売機の前で
近所のおじさんは
ワンカップのボタンを押す
がたたん
おじさん ....
三年後にはいくつになる?
五年後は?
答えはわかっているけれど
どんな自分でいるのかわから ....
叫び声に満ちた夜だ
すべての距離が叫んでいる
だがこの叫びは全て
私自身の黙された ....
本当は教えたくない場所がある癒やしの風が吹き抜ける丘
二人して自転車に乗り海岸の側にあるカフェ ....
いじけていてもしょうがないから
しゃんと背を伸ばして立っていよう
この青い青い空の下
大きな大 ....
血は血となり
肉は肉となり
骨は骨となる
....
ベイビースター
ひとり部屋にうずくまって 灯りという灯りをすべて消すと
明るい世界に すっか ....
わたしの居場所ってどこにあるんだろう。
そんなとこ、あるのかな。
会社にはな ....
雨なら外を見たくない
優しい人なら会いたくない
時に多すぎる感情を
いい香りの紅茶で飲み干 ....
お前はいいヤツだ
そう言おうとすると
熱いものが
こみあげてきて
とうとう
言葉に ....
セミの上半身だけが
おちていました
体内に抱えていた
音は開放され
世界が
せかいのす ....
スニーカーを脱いで
靴下を丸めて
砂に埋まる指は
すこし
つめたい
服は着たまま
視 ....
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