「老いぼれて皺だらけに成る前に死にたいの」
君は言う
「そうなる前に消えたい」
ただ寂しいだけ ....
魚の骨が刺さったような顔
青く鋭い涼秋の憂鬱
仮面はかってに動き出して
僕は知らない女と饒舌に ....
日めくり 日めくり 人生 時代
章 章 一生を全力投球する性を沈め
静かに大人しく 笑み ....
泣くのをがまんさせてごめん
関係ないことを喋りながら
ぼくは心のなかで祈っていた
....
ごめん と、君が言う
おなかのあたりがきゅうとなって
こっちこそごめん と、思う
その ....
いつでも心配があるから
私の背中は少し重い
そういえばランドセルは重かった
ぜんぜん魅力的 ....
130906
五重にお取り下さい
....
現代は
はやすぎて
こぼれおちる
どんな
あみ
にも、
すくわれなくて
ときどき ....
秋の夜の先端が月に届き
丸い円の中心から滴り落ちる雨粒が枝葉を揺する
遠く近く震わせる鈴 ....
病人同士
肩寄せて
お互いを励まし合っている姿ほど
吐き気を催すものはない
詩人の集まり ....
おまえは
スプリングステークスも函館記念も勝っている
実にたいしたものだ
でもそれだけ ....
呑み込まれながら 解り合えない 感じ合えない
瞳語り合えない 違いを解り合える 感じ合える 瞳語り ....
{引用=
森のほとりに
もの言わぬ田は、ただひと色
深みどり
稲穂がふかく{ルビ ....
湖のほとりに立つ
秋にしては風が冷たい
氷の手が首に絡みつく
湖の水は風を受けて
ゆ ....
茄子紺に染めてあなたのまわしなら俵踏みしめ恋尽きるまで
長茄子の紫の花何気なく紫紺に染める我が ....
Tシャツがゲリラ豪雨に濡れて
彼女のサクランボちゃんが
透けて見えた
彼女がよろけて
僕の腕 ....
餞別のように落ちる薄い黄金色
夕暮れの中、分かれ道で向き合う
明日の約束はしない
そ ....
頭の中には何にもない
僕は本をめくる
思いの手がかりを 君に 掴もうとする
目をこらしなが ....
二大政党は戦争を抑止できないようだ
ただ捩るだけが脳の
二大政党の夢のあと
にっぽ ....
喪失のなかでひとは生きている
窓辺にふたり浮かべている
代替えにもならない日々を
地球のうえを ....
君の国で北風のはじまり
わたしの国でのこる熱
笑いあって
おやすみ
おやすみ
....
電動ミルで挽きたてのコーヒー 泡立つ表面が少しずつ収まっていくと
マグカップには雲の浮かぶ真っ暗な ....
(アメリカの男と日本の子供が夕暮れの道にたたずんでいる)
さようならということばを
....
秋のはじまりに
かなしいのかうれしいのか
ほっとしているのかわからずに
虫の音のまじる夜を ....
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