幼いころよく遊んでた公園前を久々に通りかかった
少年の頃に嗅いだ懐かしい匂いにふと足を止めた
....
2階の窓の下から
ざあっざあっと
枯葉を掃く音が聞こえる
朝になると
向かいの家のおじ ....
蝉の羽落ちてる
つまみあげれば
セルロイドの硬さ
蝉の羽落ちてる
ちょっと首を振っ ....
わたしの中に
ひとりの処女がいる
わたしが生まれる前の
まっさらな記憶の目が
前 ....
夢みるために生きている
ひとは
かないそうもないといいながら
かなえたくてたまらない
....
もういまの世代には
なんのことって言われそうだけど
昔々プロテストソングなる音楽擬きがあった
....
かなしいことを口にしたら雲が風任せにすばやく流れていた
ミネストローネのスープ色をして
....
地面に捨てられた
おもちゃ花火の燃えがらは思い出となり
やがて
夏の命も尽きて
土 ....
紫色の 煎餅蒲団
昔 父の姿が 其処に有ったような
煙たい空気ばかりを 思い出すような
不思議 ....
感情を抑えることが必要だ
見るだけで入ったつもりつい買って
....
施設より在宅がいい自由あり
ggrks ググる夕暮れ ウォーアイニー
スピッツを 飼うには 度胸がいる世の中だ
腐っ ....
胸の奥でずっと大切にしていた言葉を君に伝えたい
でも口にしたらそれは嘘にされてしまう
悲しい ....
――――夏の初めだった――――
おばあちゃんが他界した。
おばあちゃんは、どこにでも ....
各部屋の
エアコン設定
18℃
扇風機回して
ガリガリくん食う
各部屋の
....
のどかな黄色いひかりに
白い雲がぱっぱっぱっと
目印のように浮かんでいます
ひかり ....
夏 木陰からの風がほしいのに
木漏れ日だけで充分なのに
冬 すきま風でも厭なのに
....
「人の温もりがないと眠れないの」
と始まった添い寝生活
真夜中のチャイムが鳴らなくても
....
愛ってたちのよい錯覚ならばそれも素敵な贈り物だね
愛にも慈悲にも権威なんて要らないんだとふ ....
運勢を
占うために
肉割れを
辿ってみても
未来見えない
痩せようが
ク ....
夢精した、全裸で煙草を吸いながら、パンツを洗濯機にかけていると、不穏な音、次第に加速し、やがて一定の ....
小僧
一張羅
小僧はそんなものを着て
わくわくと
わくわくと
かあさま ....
意識の深く
奥深く
自覚しない
暗闇がある
神経の根っこが
闇を吸い上げ
心なら ....
「宇宙愛」
木の若芽
海宇宙と木宇宙と光って揺れて波広がる
あの時の ....
「神秘」
木の若芽
祈りというたったひとつの道 星も通っていく
....
人生は担保されない
しかし生きねばならない
窓の外には緑の木々
葉末葉末に光が舞う
人生 ....
わたしがあなたの下着を干しているあいだ
あなたはわたしのために歌をうたっている
わたしが ....
見あげた鉄塔は
汗もかけずに
さむざむと鉄色をしている
足もとの濃い影が
すこしだけ ....
オレンジの月を見ました。
「月が綺麗ですね」
そうあなたに言いました。
真っ青な太陽を ....
乞食
たった一杯のコーヒーを飲めずにのたうち回っている老人
その瞳の中には険しい眼差しとオド ....
120828
着いたのは午前3時の丑三つ時さ
母校の先輩に促され
....
冬の朝
ランドセルを背負う前に
背中にしんぶんしをおふくろが入れてくれた
と夫が言う
ホカロ ....
ほら君君君は石のうえ砂のおふとん水水水浴びて魚はねる夢見る誘う腕腕あそぶおよぐ笑う七月月月中天今ど真 ....
足踏みをして
空気を送り込んで下さい
それが
おとになるのです
白い鍵盤の上でこどもが遊び
....
壁をつたうノコギリの八重歯に
縦横斜めと深呼吸の刻みは触れ奮え
傷つく運命 ....
長く呪うような雨が好きだ、長く呪うような雨が降り続けば、それよりもずっと怖ろしいおれの心 ....
何のために
詩を書いているのか
僕にはよくわからなくなった
だけど 書いていた
*
....
いつから声を出さずに
泣くようになったのか
赤ん坊の私は
なににも遠慮せずに泣いただろうか
....
ようやく晴れた日曜日に詰めこんだ洗濯機の中は
ストッキングやブラジャーよりも
免責事項がプリント ....
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