この海岸に来るのは久しぶり
君は言う
砕けた貝殻が打ち寄せられてできた海岸は
真っ白で ....
昭和5年の夏、関西のとある町にて
縁側に横たわり昼寝する
少年が目覚めた頃、母親は
まっ ....
家猫だからさ
出られないって言ったら
弱虫だって笑うんだ
やせているくせに
そと猫だからさ
....
「位置について、用意」
乾いた鉄砲が空に鳴ったら
時を忘れて
自らの存在が溶け去る迄 ....
こしかけていたひとが
もういないので
そのいすに
こしかけてみる
いなく ....
ねぇ こっち向いてよ
誰としゃべっているの
ねぇ こっち向いてよ
何を考えているの
....
心の中に 好きな人がたくさんいるというのは
とても幸せなことだと思うのです
誰かを好きだと思 ....
傷になったと言えば少しは心が楽になるのか
忘れたと思えばいくらか気が晴れるのか
どれも嘘で ....
空き缶がある
中に一匹の蝿がいて
ぶんぶんと旋回している
わたしの耳に ....
ひらりひらりと舞い飛ぶ運命
ふらりふらりと舞い遊ぶ夢
決意をするときはいつも一人
夕焼 ....
眠たいのに眠れない夜
死なない程度にリスカ
目をそむけてうえを見つめる
蛍光灯ほど ....
日曜日のスーパーできみに会って
問題はヒゲを剃ってこなかったことと、それに服がださいことと
まあ ....
逆立ちをして血が上り続けてしまったことを悔やんでいた男たちは鉄錆になく
暮れとも明けともつかな ....
死者の世界をも包括しないと
現代に物語が成立することはない
といったのは誰だっけか
死者の ....
俺達もゾンビーズ
自分の脳を騙して
強くなっただとか
ありがたいだとか
そん ....
目を刺す金色、完璧な夕方、漫画雑誌の白黒
まずそうな紙の上で女の子が笑ってる。明朝体で ....
カッコウが火の鳥のまねをしている
帽子みたいに着せかえられれば
よかったのにね
夢中になりすぎ ....
富士山が爆発で
その姿かたちを変えてしまったら
あの容姿をもう
見つめることが出来なくなってし ....
赤い糸切れて結んで春隣
鬼やらいリップクリーム貸したげる
早春や秘めた想いをチョコに ....
.
なぜ真っ黒な爪を残そうとするのか
なぜこんな真っ黒な棘をおれたちの
臥床{ルビ=ふしど ....
わたしが泣き出すと
姉は自分の手のひらにエノキさんを描いて
「もう泣きやみな」と言った
エノキ ....
.
愛する気持ちが悲しいときは
ひとはどうすればよいのだろう
…まばらに生えた松の向こうで ....
{引用=
新人の台頭にカメラマンはシャッターをきりきり舞いさせ
華麗なジャンプはエッジを立てきり ....
顔見知りの男が死んだ
いつも何かにイラついていて
斜に構える自らの姿に酔いしれていた
....
120218
博物館に向かう途中
遠くに動物園が ....
愛してるそんな言葉を載せられる川の流れと笹舟さがす
僕と君名前を交換し合わないか嫌いな名を捨て ....
自分の人生を愛おしんで
ここまでつき合ってくれた
セーターの青ミックスの色を
両の腕に抱きしめ ....
この世界は綺麗です
あなたはそう言って
どこかへ去って行った
この世界は綺麗です
....
43歳の大人の男なら
こんなふうに言うんじゃないか
こんなふうに動くんじゃないか
そんなことを ....
時計のない国で
のんびりと暮らしています
時計はなくとも
時間はあるわけで
朝、昼、夜と
....
屋根裏に集めた傘をさす 息が飛行機雲のようにまぶしい
物言わぬ駝鳥の目
遙か目の先には地平線がある筈なのだが、
駝鳥は相変わらず地面を見つ ....
許容量を超えた痛みには
モルヒネを!
彼女にとってのモルヒネは
慰めでも愛でも誰かの保護で ....
ポケットにいれた約束を
指でもてあそびながら
待つ電車はあなたへ続く
かなわなくていいから
....
オーケストラの調律の基本となるのは
オーボエの出す440HzのAの音程
オーボエは音程の不安 ....
もう涙は掛け値なしに流せないので
からだではなく こころが不自由
ほのかな明かりのみえる夜の余白 ....
独り暮らしに
慣れたのか
不安なのか
はたまた
楽しんでるのか
つまらないのか
....
なにかの映画で見たような
あてのない線路
そこには空も海もなく
心地よい孤独だけが転がっている ....
ぷらちな
(ぷらちな)
ほしいな
ひとすくいの
チープさで
ひとすくい
き ....
くるくるまわして
蘭土紗羅 蘭土紗羅
見つけて彗星
奏でる星屑
蘭土紗羅 蘭 ....
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