ある夜の夢の中で
誰かの拳が
木のドアをノックする
乾いた音が部屋に響く
テーブ ....
岬の灯台を思い出す
なんて寂しくて
綺麗な姿なんだろうか
ここら辺ぐらいから
眺める ....
心には
....
秋風にさらわれ僕も遠くへと
飛んで行けたら楽になるかな
吐く息の白さがやけに切なくて
とけ ....
早起きしトコトコ山を登り
見晴らしの良い場所で
うんと息を吸うと
朝の新鮮な空気に
満たされ ....
少年たち
そんなに早くから
自分について
絶望する必要はない
そのうち分かる時が来るから
....
俺のオヤジは酒乱だったので
中学の頃までは
毎晩
いつかぶち殺してやろうと思っていた
で ....
如月の雪の日
雪の日のうどん屋にいて味噌煮込み食べむとしては来るを待つ間に
如月の雪解け ....
朝日のうえには宇宙
朝日のしたには地球
朝日のなかには明日
今日なのに明日
....
オリーブの高い枝に取り残した実に
真冬の鳥たちが 激しい羽音をたてて
秋の収穫期の黒い実に ....
目をあけたら白い朝
ぼんやりした頭
カーテンはゆらゆらと
金魚みたいね
鳴らない電話 ....
私はね
相手のいる人を
愛したことがあるんだ
あの頃の私はなにか間違ってたんだ
....
どうしてきみの猫は笑うのだ?
私の猫は笑わないのに
どうしてきみのカレーは肉が多いのだ?
....
ストーブの前で暖まる猫と一緒に
冷えた体を暖めて
「ああ、学校行きたくないな・・・」と思 ....
隣で時間が流れている。
テレビは女子バスケットの様子を中継しているが、ここは読書の空間。そして ....
雪景色
木にはつぼみの
綿帽子
最初に見上げた時に見えた
生白い顔を曝け出した満月は
何度目の化粧を施したのか
もはやわからな ....
サボテン が 言えなくて
ほうれん草 が 頭の中でまわってた
あのほうれん草 どうなった ....
日々の聖句(16)清くありなさい
二月一六日
「盗む者はもう盗んではなりません。むしろ,骨折っ ....
他に何も考えず
君を想うだけ
それでいい
退屈な僕の生きがい
寝てるときも
食 ....
スタバの外で寒風にやられながら
さっき買った煙草
ビルディングの中
おとなのひとが突き刺さって ....
右耳の膨れ上がる曇り空
足跡に花、折れて音符
歩き出し走り出しては 落 ....
取るに足らない枯木に
カシミア混の古いコートを着せて
目抜き通りのほとりで
タクシーを拾お ....
人さし指を 探しています
誰かを指さして
不幸を笑う人さし指ではなくて
指と指の先を
そ ....
ひとには
負け戦と分かっていても
戦わなければならない
時がある
事が終わると君は
床に落ちた下着を拾い
なまぬるい脚をとおした
ブラジ ....
なにかをかけば
なにかが変わるか
雪はふるふる窓のそと
さらりしゃりしゃり
きこえるよう ....
人生に期待せず、卑屈に生きる事は、悪い事でしょうか
果報を得ずとも、結果がなくとも、決して成功 ....
そして真白な夜が明けて
霜、サフランの開く音は
夜中積もった雪に吸い込まれて
窓の中まで届かな ....
なにもかもすっかり変わっちまったぜ
明け方ガードレールに座って訳もなく
中途半端に笑ってたあの頃 ....
公園で何かを探している。
ひどい仕打ちよ
お前じゃない
と言われ続けても
愛想笑いをしていることに
二千円の価値は ....
おめしあがりの
ちょくごにいれてくださいと
いっぽうのふくろが
のこっている
....
デリカのハイル−フが僕の儚い夢を載せて走っていたあのころ
僕は孤独だった
家 ....
生きて
居ても
死が
始終
奢り
躍り
*
信の
真相
....
オリヅルランの
白い筋を滑り落ちて
ぽたり
光が膨張する
鉛筆の先の消しゴムが
手のひ ....
テレビの中のマジシャンが
逆さに置いたシルクハットから
花吹雪が舞い上がった
一日に ....
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