まず
音が出てゆき
次に
色が出ていった
そして
文字が去り
時間が去った
....
クエスト
テニスは制覇した
ゴルフも制覇した
競泳にもスケートにも進出した
クラシック ....
ある高名な批評家が
まだ若い頃
恩師に言われた
君が君自身のことを思うほど
他人は君のこ ....
一枚の紙切れほどの価値もない
小さな詩に ありがとうという言葉を
付け加える
小さな詩よ あり ....
あてもなく昼下がり
運命の意図に手を伸ばせば
終わらない旋回の始まり
エナメルの細 ....
膝小僧の原にうたいながら
幾度も幾度もくちづけながら
鉄を見捨てぬ鉄の味の背
....
木の内側に棲む蝶を
一羽の鳥がのぞきこむ
撫でられるたび
変わる冬
....
何処かでブランコが揺れる音
軋むリズムに心臓を預け
此処に在らずな僕らは きっと
誰か ....
目に鮮やかな色たちの
間に間に空のかけらが見えて
深まる秋を吸い込めば
他の誰でもない僕がひと ....
おなじ影を踏んできた
きみの影の長さを
わたしはとてもよく知っている
光に射抜かれたきみが ....
濃縮されかけ
広かった
集合のあとのゆうべ
くらむ
景色と
寒さのなかに
伸びる指先の
....
....
ジュリオ・ゴンザレス
金槌と鑢と金床のある
小さなアトリエで
エプロンを着け
殴りつけ
....
走り出す瞬間に 行き先を決めるのが
いつもの やり口
いいや 違う
行き先が 決まっている ....
マグマかプレートか知らないが
エルニーニョかラニーニャか知らないが
陸地も海洋も 息を秘めて生き ....
オホホホホホ、
マアこんな時間だワ!
帰らなくっちゃ
帰らなくっちゃ
帰らなくっちゃ
....
冷静沈着というよりは枯木死灰だ
天衣無縫というよりは無知蒙昧だ
多面的というより ....
新横浜で降りたほうが別宅に近い
そう言えばまだ一度しか泊まっていない
辺りはたしか家ばか ....
犬まどろむ
午後はみじかい
風は陽射しを忘れ
季節は
かんたんにわたしを置き去り ....
クリスマスツリーの
てんぺんに光る金の星
いっこしかつかない
その場所はあこがれ
その他 ....
悔しい
温められているのは 地球遊戯なのに
もっともっと欲しくなる 小さな色彩の世界、
点一つ ....
この道の終わりは何処にあるのだろう
子供達が手を降って遠ざかってゆくけれど
老いた道化師 ....
私の歩みが
私の人生を決定する
人は
何もしていない前には「無理だ」と笑い
....
まひるまひる
君の名を
何回呼んだだろう
まひるまひる
君の名を
呼ぶたびに
優しい ....
バイクが詰まったように走っていた
排気ガスの匂いがひどかった
ジャカルタのバイクメンたちだ
こ ....
このツインタワーはひとつを日本の
もうひとつは韓国の建設会社が建てたのだそうだ
世界で三番目に高 ....
彼はごみ箱から
煙草だけを拾い集めていた
彼が拾い集めていたのは
本当に煙草だったのだろうか
....
ぼんやりと空を見ている
車のエンジンから
かちかちと熱が砕ける音が聞こえている
ただ夜は自 ....
彼が放り投げた銀色短剣
N次元へと飛んでった
無意識のうちに飛んでった
さりげなく、あ ....
球体 陶器 木偶 海底 列柱 イオアンネス
肋骨 列柱 古代の不思議 肺臓学
喉笛骨 ....
撲殺された梅雨はあわれ、道連れに死んだ少年はあわれ
灰色の涙がたまってできた池で少年は死んだ、 ....
瞼の向こうに 眩しく光る世界の先に
雲が流れて 風が冷たく
あなたを いつか思いだして、
どう ....
とけてまっすぐチョコレート
重力まんまのチョコレート
匂いもひかりのことなんです
....
バックパックしてた頃の話だ
小屋みたいなバス停だった
そのバス停にはとうとうバスが来なか ....
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