B列車で行こう
一つ前のA列車は
もうとっくに発ったから
B列車で行こう
ひとつ後ろのま ....
削りカスが飛散すると共に
針に光沢が戻る
ぎざぎざの淵がついた葉に差し込むと
一瞬抵 ....
砂漠に
雨傘が開く
長い人のように
午後だけが
遠くまで見える
行方のない ....
それから一年たった
橋から見える
盲腸のような川は
廃虚の「風景」に
なり切れず
何も ....
永遠に交わらぬはずの者同士が
交わろうとする
水と油
そんな感じで
....
緑の芝生が
どこまで行っても
まあるい天体を覆う
銀河に浮かぶ天体は
どれも薄ぼ ....
人工衛星ボイジャー
忘れられた記憶の中で
知られていない宇宙の中で
僕らは生きてい ....
あたしの夜が
無重力になった夜が
球になって
落ち着くことも
弾けることもできず
あ ....
雨で濡れた靴は、履き心地が悪くて。
靴を脱いだ。
誰も来ないこの場所で、靴が乾くまでここ ....
傷つく時
人は陰口を言う
傷つく時
人は反論する
弱い犬は吠える
代替案も持たずに
....
真っ赤な真っ赤な
たいようの
帽子をかぶって
おんなのこ
白くま探しに
やってきた
すず ....
いつも僕は鮮やかでありたいのに
何色かの惰性を塗り替えていくだけで
....
「お早う御座います、お兄様」
内側で弟が目を覚ましました
外に出たいと心臓に針を刺します
「も ....
僕の名前は皆月零胤 でも名前はまだない
多分それは小学五年の夏休みが折り返した
そん ....
鈴虫に嫌われた
鈴虫に嫌われた
深夜起きられん露
西高東低
蛍光灯羽織り二代目
....
灯台は
海をさがしている
それゆえずっと
船にすくいの
手をのべる
....
ぱっと炎 鬼火の骸 灰骨の臭い
大骸骨となりて政治屋の首絞めたし
塵芥 ....
蟹を食べたまま溺死して居る男に話しかけると急に走り出したので驚くままに追いかけて行ったらそのまま男は ....
連日の大雨で川は増水してるけど、
今日はとってもよいお天気♪
私の幸せを
みんなに届けに行って ....
どうして人は
独りになりたいと思った時
海へといくのだろう
あの人 ....
どうぞ殺して下さい
貴方の手で
いいのです
もう無駄な生命(いのち ....
その花は不思議な色をしていた。
白ではない、黄色でもない、まるで
光(ひかり) ....
君は父を求めている
僕は姉を求めている
君は僕から父性を取り
僕は君から姉を存分に受け取る
....
これ おまえ
これ おれ
そう言って
照れくさそうに
あたしに
キスをした、あ ....
海を見ることもない日常と夏日がとぎれなく続き
あまりの終わりない暑さに
もうすぐ夏が終わってしま ....
いつまでそこにいるつもりだい?
写真を破りながら
思い出を殴るような
身体の中から消す作業は
苦痛の先を感じさせる。
....
まあ 夢の話だ
乗り過ごした成人式を
だいぶ前にすませたやつが
不意に眠り込んでしまって
夢 ....
わたし、さかな
あなたの前では息もできない
それは言いすぎかもしれない
だけど夜になる ....
全てを手放した僕は自由だった
そうして彼女を両腕でつかんだ
抱きしめる
あても無く
永遠にさ ....
寄せて返す
大きくも緩やかな
原初小さきモノを抱きつつ
命を生み出す揺り籠
....
ひこうき雲が落ちた先の地平線の向こうではきっと
沈みかけの太陽に墜落した機体が静かに焼かれていて
....
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