生温かい涙が頬を伝う
これは諦めであり、決意でもある。
冴えた月のさきが
零れだす嗚咽 ....
オレンジの錠剤を
窓から投げ飛ばし
袋に入った白い粉薬を
流し ....
スプーンで
粉っぽいくせに
白いお砂糖と
むりやり
無理矢理だよ
ぐるぐるってさ
なんと ....
山のあなたの空遠く
はっきりはっきり目が覚める
布団を押し上げて
燃えてしまっている
あなた ....
少数派の暴動が始まる
惨めな結末になるのは分かっていたのにね…
美しい風景を見せてくれ
さ ....
あったかくて親密な壁との対話に
身体の内部が地震になるほど
たましいがふるえすぎて沈んでいたんだ ....
「伸ばしたときには
すぐ先の庭で
私のしたいが
転がることでしょう
....
{引用=
Meruki『海に似た形の』
http://po-m.com/forum/showdo ....
小学生の頃、父と釣りに行った
昼過ぎから夕方まで
魚は一匹も釣れなかった
はら減ったべ ....
コンパの語源は
カンパニー
蛙の肌を思い浮かべる
ヌメヌメかザラザラか
隣の奴が話し ....
出来なくなって死ぬのは仕方ないが
したつもりになったり出来ないつもりになって死ぬのは馬 ....
長い間待ち望んでいた瞬間が訪れる
受付の看護士さんに案内され
病院らしい匂いのする待合室の長椅子 ....
視線の先に
ころがっている
ビン
捨てられた現実を
超えて
光っている
劫初からの光を享 ....
追い風が吹いて
帰り道
ポケットに手を入れて
どこに帰ろうか
遠くで
口笛が聞こえ ....
線路にそって
坂道を歩いていると
葉のみどりに雨粒が
そしてどうしてってかんがえる
どう ....
そよ風
ゆらゆら
揺れて
ハート
ゆらゆら
揺れて
あの子はきっと
今頃
泣いている
こころ
....
砂漠の真ん中に
ペンギンの死体があった
穏やかな光の祝福を受けて
左右非対称に腐れていた ....
使えないのは仕様です。開き直りたくもなる。
できない理由を問われても聞かれたこっちが聞き返したい。 ....
コンピュータの前に一人の男が座っている
白い髭を豊かに蓄え
禿げ上がった頭を気にしながら ....
小指をなくしてしまったのと
あなたは淋しそうに言う
けれどあなたの手には
たしかに五本 ....
桜葉のような少女の手を
抱いて
うら若きわたしが泣きます
....
古い畳の上の
小さな端切れを見ていると
きものをきるのと同じくらい
楽しくなる
五月の空の下 ....
地球がもう少し傾いてたら
この斜め振りな雨に濡れることはなかったかもしれない。
寝ぐせと ....
殺んのかコラッと言ったものが殺られた
バーテンダーが殺られるべくして殺られた
....
・
小さい頃
コーヒーとは
空色ののみものだと思っていた
すくなくとも
母親が眠れない夜に ....
澄んだ湖に ぽいっ と
石が投げ入れられた
綺麗な水面が崩れるのを
少し切ない気持ちで
....
真昼の砂丘では
犬の足跡と鳥の足跡が交差する
風紋が途絶えても
波が伴奏を続けているね
うね ....
あの日から遠いこころが始まった
そっちがいい
どっちがいい
気が向いたときだけ優し ....
夜風が背中に
よわさを教えている
恋の予感なんて
つかめばそこに濡れている
....
マーガレットジャムがテーブルを流れていく
ブラックコーヒー、そしてパンと銀色のサジが
流されてい ....
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