羽のように舞うコートのすそ
風をあつめて
僕らはかろやかに昇っていく
弧を描く波打ち際で
世界の縫い目をたどる短い旅路
遠ざかる、境界を引き寄せ
空と海を縫う指先が ....
橋はもうないのに
人は渡っていくのだった
橋の向こうには
もう誰もいないのに
それでも会 ....
ぼくは遊ぶ
誰もいない 誰も来ない
遊び場で
遠く遠く 届かない
どんなに高く飛び上がっ ....
凍える指先を握り締めて暖めてあげる、
なんて優しさは春になっても芽生えてこないよ
いつまでも ....
あなたの目に映ってゆくのは
時の重なりとか
澄みきった空の青さだとか
古くなってゆく物たち ....
静寂
響く規則正しい音
呼名
瞼を持ち上げかすかに
見上げるあなた
いつの時をみている ....
あの唇に触れたい
と思う
真昼の摂氏8度
あの手に触れたい
と思う
真昼の月をなぞ ....
破壊は楽しい
勉強はつらい
遊びは楽しい
仕事は疲れる。
情報を密にするか
疎にするか ....
「 もしもし 」
犯人「 おまえのとこの息子は預かった。返して欲しくば2000万円用意しろ! ....
私の詩は頭で考えすぎているという
言われて見ればその通りで
反論をする気も起きない
ぐちゃぐち ....
おまえから電話
車のなかにイヤリング、
おとしたかもしれない、
ホテルかもしれない ....
青春の青と春の真ん中に
必ず何かあると
考えてたら
うんちをしたくなって
下に堕ちてしまおう ....
教室の一番後ろ
窓側の席。
天気の良い日は
日差しがあたって
すっごく気持ちがいい。 ....
あたしは
どこにでも
行ける
背中に
羽根だってついてる
足りないのは
あと ....
青色を知らない子供になんと言お?海の色はと聞かれたときに
結局はさかなの名だと君は言うアイとい ....
あなたは
バラのような記憶を抱いて
荒地の横を過ぎる
長い影を連れて
彼方に
コスモスの群 ....
何もないものばかり響いて
ひとつ さくりと
離れゆく手
玩具とともに
しまわれる手
....
考えないで走る ひとつのことを思って走る
立ち止まったら最後 二度と走れないかもしれないもの
....
わきあがるそれはしあわせなのでしょうか。
ふれはばのおおきく、それでいてとてもせんさいな
そのな ....
二十九日の月の入りは針より細い影を爆ぜ、じっとりと赤く、まるでひとつの粘膜のように侘んで ....
夢の終わりから
はじまる今日は
いつもその夢をひき
ずって
きみの
夢 ....
春満月雲に隠れて何思う
大空も春の色してウキウキす
眼差しの先で生まれる春景色
職場で苦手な○○さんに
さりげない手つきで
そっとコーヒーを出してみる
四方八方から ....
空が
開いた
梯子が降りて
天使たちが
行き交う
その梯子
少しだけ
昇らせて ....
今日も長い夜が来る
眠れたり
眠れなかったり
泡がね
生まれて 消えて
....
あたしの気持ち
もういらないから
全部あげる
甘いか
苦いか
わかんないけど
もういらないから ....
こわいこわい
こわいよ。。。
ああそうだ みんなにとってはたいしたこと
じゃないだろうけど ....
{画像=110609020839.jpg}
そこは想い出が流れる川。
満水の流れは泡をも飲み ....
誰よりも早く死にたくて
一日に1095回メシを食い
一日に730回歯磨きをしていた
365 ....
命のともしびに
季節のかわりめの風が吹く
死と戦っていた人々も
それを受けいれ ....
夢の終わりから、ずっと
人は生きてるのかもしれなかった
最後に夢を見たのは
母さんのおな ....
愛しすぎるきみの、
傷痕に触れたい
温度のない、からからに乾いたかさぶたに
ぼくが涙を落と ....
さつまいもを輪ぎりにして
そのなかのひとつ
手にとって投げた
宙に浮かんで
天に ....
遠い日の記憶が
いちばん近くでゆらめいています
私たちは いつかきっと そこへ帰って ....
わたしが誰かに優しくしてあげると
そのひとがまた誰かに優しくしてあげて
またその誰かがま ....
懐かしい人から
『元気?』と訪ねるだけのメールが送られてきた
どうもこういう内容のメールは苦 ....
37rows, 1.06sec.