庭の境に置いたサボテンに
猫が吸い寄り
すんすんしてる
ちくちくしても
まだやってる
サボ ....
東京湾上空を固い翼たちが水平に旋回する
垂直にたちあがるオレンジのビルたちのすきまへ
ゆうぐ ....
雪の上で 軽い
ステップジャンプ
口元は
叫んでいる
Jisus!と・・・
誰よ ....
奪われていくだけで
体の細い先っぽから熱
低い空に流れていく
雲に穿たれた青空
なくなっ ....
ひどく寂しそうな顔をして
いったいどこを見ているの?
私も君の視線を辿れば
同じものを見ること ....
破れた。
ひとつ、「好き」と伝える度に 胸が軋んだ。
まるで油の切れたブリキの車輪のように、
甲高い ....
幽霊の歴史を持つ国よやって来い
肉の息を切りひらき
何者かの空腹からや ....
散らかった記憶を、ひとつずつ頭の中で整理しようと
呆然と眺めるモニターの中、不意に見つけるア ....
私はこの街の星空が好きだ
どこにでもある煤けた空にぼやけた
街の灯りをひっくり返したよう ....
右目がポケットに落ちた
左目を瞑るだけで
見なくて済むものは見えなくなったけれど
溜ま ....
毒を飲まされたような
嗚咽{嗚咽=おえつ}が喉をさかのぼって来るような
気だるくて 体が重い ....
あまいはずのちょこれいと
いつも今日だけ苦いのです
今年もわたしが食べました
....
星のないこの空
君の姿が見えない
小さな灯りで探す僕を見えているのだろう
気づいたら
僕 ....
凍てついた
道端に咲く
一輪の
花びら見つめ
「もう少しだよ」
君の事
迎えに行くとき
”満点”な
ボクになりたい
心躍らす
息絶えた花瓶の中で
翼々と咲く一輪の花
太陽に恋い焦がれ
12時の孤独を噛む
火照り 揺 ....
きみのあくびがすきだ
きみのあくびはちょっとへん
だけどとってもおもしろい
....
だうシてこんなニ可愛い顔シテ
すやすや眠ル君
僕ノ手は自然に伸ビる
そしテ君の匂ヒの中 ....
さくり 足音ひとつ
さくりさくり 足音ふたつ
さくりさくりさくり 足音続いて
さくり ....
何度、夢にみては
涙したのでしょう
どれ程の痛みを胸に
歩いてきたのでしょう
差し伸 ....
関わることの無いはずの 現実に 遭遇してしまった。
屈辱的な 言葉が心にぐさりと突き刺さる。
....
街は冬でも清潔で
指はすべすべしている
ウィンドウに息を吹きかけて
さようなら
またあい ....
上手く行き過ぎた
何もかもが思い通りに行った
失敗も落胆も多少はあったけど
それにしてもうまく ....
窪みを照らす草の色
私の言葉はまだ実らない
土のにおいのする
沈ん ....
鳥のかたちをした穴が
空に無数にあいていて
誰かが底からこちらを見ている
誰かと仲 ....
太郎君があっと喚いて
花子さんはいっと呻いた
同じ本を読んでいたのにね
次郎さ ....
先日、温泉に行った。そこには、露天風呂があった。
放射冷却でカーンと冷え切った外気は、火照る体 ....
波打つみどり、
敵味方の風、
追われていく
ひとつの鍵盤に向かって
端から指が流れてくる ....
どうして風はやむのだろう 静かに
(怒りに満ちた夜)
並木がささやく
──どうして風はやむのだ ....
咲く、羅列の空は埋め立てられて
さあ、暮れて望まない夜に
駅前の車列に後ろから急かされて
家路 ....
今、あなたに
隣にいてほしい
寒くて
さみしくって
自分を保てないよ
{引用=
....
この横丁を歩いていると
不意に路地から幽霊が顔を出す
幽霊は
「こんにちはいい天気ですね
....
手をのばせば
やわらかい陽射しに
触れるよな
小川のせせらぎ
口笛さそう
‥足下にも
小指 ....
昨日、中国語教室のある、
ビルの入口から飛び出してきた小学生と
電車の中で席を譲る小学生を見た。 ....
< SEX >
?
-悲しみの刻印-
彼女の心に沈む
悲しみの刻印が
凍てつく ....
なんのへんてつもない朝
とても特別な朝
まどむ夢の中から這い出て
また ....
気が付けばもうこんな所まで来たのか
もう自分には生きる意味なんて
そう呟いて暗闇の中たった一人で ....
だっだっだっだっ地下っだっだっだ
だっだっだっだっ地下っだっだっだ
だっぱー(しゅー)ずたたたた ....
これは事故
あれは事故です
あたらしいニュースが
たおした液体みたいに
体をつたって地面へと ....
空が白んで、今日も一日が始まります。
有機物であるはずのわたしはまるで無機物のように
さ ....
屈めた背中を ゆっくりと伸ばすように
季節は移り変わる
それは水指に潜む 小梅の性
三寒四温の ....
カカオの濃度が高いビターチョコレートは
とろりと濃くて、苦くて
その分、甘くて
癖になる
....
リーズナブルなパスタ店にて
フォークに絡め取られる
スパゲッティの多重螺旋
適量かける ....
ブランコから見た空は海に似ていた
悲しみに揺れるように
君はぎりぎりの角度で空を見る ....
桜が 水仙が すずらんが
もうすぐほころぶであろう梅の花が
咲くのを待っています
ほら ....
真新しく光る記号になりたい、と
ピンクのブーツをぶらぶらさせながら考えた
雨上がりのカップルは
急ぎ ....
いつか友達が言っていた
なんか、
もう少し…
....
あのひとが
気がつかないことに
わたしが気づかないだろうか
あのひとが気がつくことに
わ ....
わたしの愛は
あの人の心をとらえることができるだろうか
ああこの我が儘で一方的な愛は
....
自分でうみだした提案に今や
押しつぶされてしまいそうだ
あなたの作戦は成功だよ
素直に負けを ....
ここは世界
非常口の様な薄汚い鉄の扉が一つ。
チカチカ・・・・ジ・・ジジジ・・・・
....
絡まり合った人たちの影も
それはそれで綺麗だった
東京
そこから抜け出すと
混雑していた日付 ....
ちびたいろえんぴつのしんを
なめながら
おえかきをするこどもがいた
あたらしいいろえんぴつ ....
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