『告白1』
「私、あなたのことが好きです」
「うん、僕も好きだよ。君以上に、僕自身のことが」 ....
月が観たくなったら 飛んでいくがいいさ
蒼い惑星のたったひとつの
目を瞬かせる星達の声
....
芦ノ湖遊覧船の上から
ハンドバッグ落とした
なにもかも無くなった
象牙実印も入っ ....
わたしの子は今ごろ
どのあたりを歩いているのか
母を恨むな ....
水力発電所の前で
一休みした
谷川に丸木橋が掛かり
女子大生が恐々渡る
....
I Sucked Pink.
I Smoked Pink.
I Spanked Pi ....
俺の十字架のような運河が
暴風雨のなかで俺を突き抜ける
透明な脳髄の音楽は花崗岩と衝突し
恐ろ ....
背中が数箇所痛むので
誰か
私の写真の後ろ姿に
針で刺しているのかな
そんなこともないだろう ....
真っ白な紙の上に一筆だけなぞる
その瞬間
真っ白が一筋の線になる
その一筋の線は無 ....
ワン!
と唐突に始まる詩
を数編書き
少女はそれから二度と詩を書こうとはしなかった
....
午前1時
上手く眠れずに
煙草を吸おうとして
小さな丸い換気口を開けると
コォー ....
神社の境内の中心に
夕闇の光が満ちて来る
日暮の鳴き声を子守唄に
私は貴女の膝の上で眠っていた ....
青い森の中の小さなベンチ
腰掛けたままの少年は
もうずっと切りとられた空を眺めていま ....
こぉつ。
こっ、
こっ、
こっ、
こっ、
書け。
こっ、
こっ、
こっ、 ....
波立たぬ水面を漕いで行く
誰かの唇からこぼれて落ちた
言葉の破片を掬い取るように
静かにゆっく ....
象の内臓の図解を見ながら
彼女はそれがヒトの内臓の構造に似ていると言って
象の内臓の構造につい ....
みぃぃーん。
みぃん。
みぃん。
未詩。
みぃぃぃーん。
みぃん。
みぃ ....
ひゅんひゅんと北風はめぐり
ぼくはタバコの火をつけられないでいる
詩を求めて詩 ....
指先でつまんで
そのあとどうするの?
まさか捨てたりしないよね
脇役は最後まで残っても ....
『努力』
本当に努力をしている人は、その自覚が無いし客観的に見ても分らないことが多いだろう。端 ....
動かない音が迫るときはいつも
道の肋骨を歩いているときだ
誰にも気づかれぬまま
....
空に向かって
「さよなら!」って言っても
空はなくならなかった
僕もそのまま
ただ思 ....
花は美しく
どんな世界をも完成させます
花は清く
失った物の美しさを
思わせるようです
....
自爆するいきものだから喜んでスキップ踏みます地雷も踏みます
自爆してまた生き返って自爆してト ....
あまりに無表情だと凍ってしまうから
ときおり笑う
笑ってみる
目を細める
口角を上げる
....
未だ詩に成らざるもの申すなり
未だ死に鳴らざるものもう簀なり
いまだしに ならざるも のもう す ....
後頭部のかさぶたかきむしって
かきむしってはじき出したコンテンポラリー都々逸 ....
喜びは天まで昇り
はじけて消えた
哀しみは砂漠の水を
補給できずに ....
緑色のコップは
プラスティック
プラスティックが緑色の
コップ
どうでも良い事を気に ....
昭和麓拾年に第一詩を叫んだ
涙と共に溢れ出た其れは
母親を始めとする数人の中での
第一詩だった ....
錆びたネジがぎゅっぎゅと鳴る
ぼろぼろとクズが落ちて
今日も
切れ味の落ちた
ハサミでぎ ....
あの頃
お前の肩や脚はとてもしなやかで
あまやかな長い髪を靡かせ
気まぐれに
....
ひとつの場面をたどっていると
ときどき自分が
何処にいるのかわからなくなる
重なる ....
うどん粉って、耳たぶを噛む感触、照れ隠しのひらがなの発音
うどん玉ぶつけて君を差別する鼻だけ長 ....
ラインストーンふた粒はがれた日のようにさよならって言ったほうが勝ちなの
彼氏くらいいる ....
35rows, 1sec.