思い出して
追いかけるのなんか
好きじゃなかったはず
いつだって追いかけて欲しくて ....
君を毎日笑わせる。それがプロポーズの言葉だった。その約束が破られたことはない。結婚四年目に彼が癌を ....
小さな声で、君の名を呼ぶ。
大きな大地の中で、
僕の声は、風の中へと消えていった。
君には僕の ....
小さな命。大きな命。
人はそういうけど、
命というものは、大きさなんか関係ない。
命というもの ....
赤い葉が僕たち二人の頬を真っ赤にさせて、
僕らをからかうかのように落ちてくる。
僕は、君の小 ....
けふ ひとひを
やすらかに
すごすことが
しあわせです
けれども
野望をすてたあなたと ....
赤ん坊の頬をなぜるように
水蜜桃の皮をむいていく
あなたの指が
汁にまみれて
窓から差し込む ....
あたしが夢見ていたあの日は
どうしようもなく虚構で 惨めな毎日
それがどうにも美しく思えて
儚 ....
もう 嘘の笑顔なんていらない
上っ面だけの友達もいらない
偽りの愛もいらない
....
それは水のようにすっと
わたしの中に落ちてきて
きらりきらりときらめいて
油断した ....
「ベティ どこへ?」
「仕事よ 父さん」
「気をつけてお行きよ」
「わかったわ 父さん」
....
マルスリーヌ マルスリーヌ 裸になりなさい
君の馬が駆けてゆく
そら 行ってしまえ!
麦穂が頭 ....
今日、お父さんと車に乗りました。
小学生の日記のような書き出しですが、これが今日あったことのほとん ....
雨を壊して
ななめの空
抄いとる角度
つばさてのひら
蜘蛛の ....
それは、
いつもあなたの側を離れない。
いつでも思うがままにあな ....
世界は俺達のものだよ
綺麗な夜空も爽やかな風も
どんな世界をも俺等は手に入れる事が出来る
....
10大ニュースと書かれてある
1.ベンチプレス大会105kg!
2.東北ブロック ....
朝一の珈琲はオアズケを喰らい
仕方無く デカフェコーヒー熱い熱い
注意してなきゃ誰が何言って ....
ゆるやかに弩放たれ、
手のひらが裂けてゆく。
破れていく皮膚がいろいろな声とともに散る。
なに ....
新宿駅南口の「オン・ザ・ビーチ」
そこは僕たちの海岸線なのだ
潮の花こそ咲いていないが
橋のむ ....
目、ぬれてる
ポケットにひばな、突っ込んで
夜が死ぬのを待ちました
ワルツされる 砂の ....
混ざり合った夏と秋
蝉の声は草の裏
公園に砂場
さらさらに乾いて
吹き飛ぶ
子供の目線
....
泣き虫だったあの子は今どうしているだろう
と
眠いだけの午後の中で
当てはまるように浮かんでく ....
変わり果てた幼い子供の
検死解剖のあと
きれいに拭いて
裸に服を着せたのは誰ですか
....
驚くほど滑らかなスプーンの潜水
ぼくらは口を開けたまま黙る
ひとすくいの果物が次々と放り込まれて ....
なにもうまく言える気がしない
いつも『けれど』で生きているあたしは今日
『けれど』をやめてみよう ....
壊れたものを見る目で
生活を まじまじと ながめると
あちこちに はみだした
あの ....
男が
いやらしさを見せ始めたと
敏感になる
嫌悪の前触れかもしれない
そう思い始めると
....
生きていますか? と
私が言うので
まあまあね と
答えてはいます
レッドキングは
強い
強かった
んじゃないかな
でもひょっとして いやマジで強い
と思 ....
まぼろしが
ささやいているような
ちいさなこえで
いつもくりかえしている
....
部屋の電気は全部消して
ネット界へのイリグチだけは開け放しで
風の入らない
無理矢 ....
なんだろう、風がすずしいのは
どこまでも突き抜けていくんだ
水色のベールに覆われているということ ....
ビールをコップ三分の一くらい飲んで
ほろ酔い加減になったきみが急に
散歩に行く
と宣言し
最 ....
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