あからさまに媚を売るエレジー
いい加減に反骨するジレンマー
二袋追加してプリーズ
またしても跳 ....
秋風がク−ラ−のごとたちそめてことしの夏も花火
のようです
これ ....
こうばしいにおいは いつだって味方さ
ベッドルームでもキッチンでもトイレでも小ホールでも。
こう ....
縁側に座って祖母が勧めるように
スイカに塩を振ってみると
甘くなった
これは使えると思って
....
魚肉ソーセージは
もう
冷蔵庫の隅に転がっていた
わたしにも
ママにも
アレックスにも忘れ ....
紙切れ一枚
短い言葉が連なる紙切れ一枚
すっと指を滑らせて見たら紅い血液が
じんわり滲み出 ....
夏休みも終わるころ
いまでゴロゴロしていたお父さんに
僕は言いました
ねぇドコカへつれてっ ....
夜の商店街走る走る自分の後ろ漂うドップラー効果
追いかける裏返った足音その他
鉄である壁 ....
オスカマキリが泣いているから慰めたら喰われかけた
彼女は僕を餌としか見てくれない
あの甘い日々は ....
おとこなのだか
おんななんだか
おんななのだか
おとこなんだか
よくわからない
いまだけど ....
あまりに懇願されるので
試しに小指を与えてみた
男は急いで口に運び
コクリと飲み込むと
生あ ....
あいつはとても優しい
プラスチックの歯ブラシが風呂場で
ふいに落ちたときにおもうくらい
そ ....
蝉の声がした
蝉さえ鳴かなければ
静かな午後に
少し涼しい風が
カーテンを揺らしていた
....
微かに風が流れる
この部屋は寒いから
暖めて
少しでも長く
この時の中にい ....
逢いたい人には 逢えなくて
ずっとは 続かなくて
気持ちは 届かなくて
お預けと ....
わたしの好きなお月様は
すれ違い
先に明日にいってしまったので
わたしは一人で ....
君に似通う、後ろ姿
君に通じる、甘い香水
君が好んだ、帽子の形
君が馴染んだ、窓際の席
....
街灯を転々と遊びながら帰る
競う人もいないけど
ただ歩くことはしたくなくて
誰もいない夜道をケ ....
魚津の水族館で
イシダイの一尾が輪っかを
するりと抜ける
そのとき
古い学習図鑑の白黒ページ ....
その飛行機は、ジャンボに囲まれて広い飛行場の真中にポツンといた。
ＹＳ１１型機ぐらいの白く小さ ....
古代ではしばしば吟遊詩人の虐殺が行われた。
吟遊詩人の言葉は「水鏡より真実を語り、猿より虚偽を述べ ....
商店街を抜けると土手の向こうから
途切れ途切れに提供のアナウンスが流れて聞こえ
江戸前のを再現し ....
最近、
…最近ってのは何時ぐらいなんでしょうね？
思えば、過ぎ去っている時間
....
私って何でしょうかね？
ひろーい世界があってその中で隔離された意識と決められた範囲での個。
....
クロスワードを解いている人たちを前に、最後のアナグラムの解答を言ってはいけない
戦争をしている人た ....
受け入れることはたやすい
おまけに気持ちいい
感謝までしてもらえる
でもみんな
みんな
置 ....
ぎぃころぎぃころ
ぱたんぱたん
ぎいぃころぎいこ
ぱとたたん
ふいの夜風に あら ....
なんだろうな
理由も無く泣けてくる
それはたまたま欲しい品物が
売り切れてて入庫予定がなか ....
町の中を歩く
何人もの人と出会う。
かわいい子もいれば、かっこいい人もいる。
それほどでもない ....
罪をあがなおうとは言わない
空は青い。
青くなくてもいい。
来る途中に蟻を踏みつぶした朝だ
....
いくら扇いだところで
忘れることなどできないというのに
いつまでもうちわで扇いでいる
自分 ....
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