小詩集【常夜灯】/千波 一也
 



三、 くだらない話


くだらない話を
しませんか

時間の無駄とおもえても
さほど影響のない
無駄ですから

こころを
試してみませんか

こころを
許してみませんか

こころを
誘ってみませんか

どうでもいい、と
おもえることが
どれだけほんとか
眺めませんか





四、 驟雨


困りごとのはずなのに
駆け出すひとの
影は、きらり

驟雨をうらむ
ことばの裏は
どこか、にやり

つかのまの騒ぎが
ぴたり、と止んだら
影はうつろい
やはり、きらり。





五、 百獣



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