一 はじまり 夜が 輝きはじめると 色彩は、 狂う 黒く 黒く、 生まれ変わっている ようにも 見える 月は 今夜も あかるいけれど 影は、 いない いつのまにやら 何処にも、 無い 二 包囲網 影は 監視している 影を 影たらしめる哀しさの つかのま放つ 白雪を そこから去ろうと するたび 影は おのれの おのれの為の言葉に 久しく聞き入る もう、 手遅れなのかも知れない 万策 尽きては いなくても [次のページ] 前 次 グループ"【こころみ詩集】" 編 削 Point(6)