原風景5/日雇いくん◆hiyatQ6h0c
 
読むのにはちょっとだけ違和感を感じたが、そんな事にとらわれる気も通り過ぎてしまうほど真剣に読んでいった。
 この種の本の常で、内容理解の上で前提となる概略から書かれていくため、少しばかり読み進めても知りたい情報まではなかなか辿りつけなかったが、焦れったい思いをこらえつつ読み進める。
 焦れったいからといって、要領よく目次を見て知りたい内容をピックアップして頭に入れただけで行動すると、たいていはそれ以外の知識に、思惑をひっくりかえされてしまうものだ。若くて世間知らずなころには、そんな痛い目にけっこうあっていた。もっとも、そのころより世間を知っているのかと問われると、まったく自信はない。
 そん
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