しりとりの詩 2nd[57]
2005 08/20 22:29
蒼木りん

蠢くというよりは
疾走する
ゲジ

無害なのだな
でも嫌いだ
何がって
その足の多さ
狙われたら
逃げ切れない速さ
お前が走る速度ほどに
私の背筋が凍る

うら若き乙女の頃
実家のタイル張り五右衛門風呂で
お前に遭遇
壁からいきなり風呂の中に身を投げてきたときは
爆弾のごとく飛び出たぜ

ゲジ
犬に吠えられる
怪しいやつ
猫に食われ
足だけの残骸
何かの役に立つのか
何食って生きてんだ
お前は

ゲジ
お前を詩に書いたのは
私だけだろう
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