しりとりの詩 2nd[31]
2005 05/09 22:30
蒼木りん

一発の弾丸で
死ねるなら
それもよし
苦しむ間もない
跳んできたそれが
命の最後に見たもの
黒い鬣の獣
額の魂の壺を割ったのさ
もはや
私は流れに逆らう人間ではなく
真夏に落ちたトマトの実
もしくは
腐敗臭のする獣
それが死の事実だ
そうだ
我こそが獣
詩など
無用
そのような
私の傍らにこそ
誰にも語られない詩が生まれる
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