2017 08/20 02:03
ハァモニィベル
>>521
とおこさん
改訂前のバージョンも読んで頂いて感謝します。作品の方は全面改訂してしまいました。
タイトルに関してだけ簡単に補足します。
「カンパネルラ」は、いうまでもなく『銀河鉄道の夜』に出てくるキーパーソンですが、名前の由来について、宮沢賢治が当時読んだ、大西祝『西洋哲学史』に乗っていたルネッサンス期イタリアの哲学者の名であろうという説があります。
この人は、靴職人の子でしたが、幼少から知能と記憶力にすぐれていたそうで、のちに書いた『太陽の都』という理想郷(ユートピア)を描いた著作で知られています。
弾圧されましたが仏に亡命し、インテリの間で時の人となり、投獄された思想家としてソクラテスに擬して評されたりしたこともあるようです。危険を承知でガリレオの弁護をしたりするそんな所を賢治は気に入ったのかも知れません。
で、銀河鉄道のカンパネルラが、このカンパネラだという説を追っていくと面白いことに、〈Tommaso Campanella〉トマゾ・カンパネラが修道士になる前の洗礼名は(Giovan Domenico Campanella)ジョヴァン・ドメニコ・カンパネラなんだそうです。(賢治が知っていたかは不明)
ジョバン二と、カンパネルラは、同じ人だったのかも知れない、というその予備知識だけ、私の返詩のタイトルを読むときに、若干必要になるイメージの膨らみになっています。
また、
ご存知のように、イタリア語の「カンパネッラ」は、ベル=鐘という意味なので、もちろん、それもイメージのなかに含まれています。
カンパネラが、私のように、どうしようもないほど愛されるのが下手だったかどうかは、謎に包まれていますが。
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