○現代詩フォーラム短歌部○[310]
2005 09/30 03:18
山田せばすちゃん

どおれえ
●痛々しいこいの跳ねたる水陰に映えるわたしと君みずしらず
うーん、ぴぴ部長もいってるように鯉の跳ねる池で恋が芽生えたり芽生えなかったりという情景はちと苦しいかな。つか、問題はかけられてる言葉が互いにメタファにもなんにもなってないあたりなんだろうな。鯉と恋って音韻上は類似つーか、同値だけど、イメージ上の類似性も相反性もほとんど感じられないもんね、ねじれの位置っつーか、無縁の言葉だよな、互いに。
あと、痛々しい、がどこにかかってるかがぼけてるのが面白くないな。
いたいたしい=板板しいとかいって鯉の縁語です、とか(笑)それはないか。
もちろんこれは鯉ではなくって恋にかけたいんだろうけど、だったらむしろ痛々しいという連体形ではなくって、痛々し、と初句で切ってしまったほうがよかったかもしれない。
んーなんでこんな技巧に走るんだろう。
掛詞だの縁語だのという技巧は俺は短歌の弱体化の兆しなのではないかなどと、つい思ってしまうのだ。
#痛々し撥ねたる鯉の水面にはまだ見も知らぬ恋ぞ写りぬ とかね
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