感想スレ[81]
12/31 11:27
佐々宝砂

白糸さんありがとです。

まずデータベース。短歌だとひとつひとつは短いのでエクセルで済むのですが、詩だとひとつひとつが長い場合も多いので、なかなか用途に適したソフトがない。自分のHP上でCGIが動くようにサーバ化し、自分好みにカスタマイズしたCGIを必死になって動かし、フリーソフトやいろんなヒトの助けを助けを得て自分の詩をようやくお片づけしたので、これから他の人の詩作群をなんとか個人的にデータベース化しようとしているところてす。まずは個人的にシステム構築、って感じでしょうか。少なくとも、私のPCの中身、私の部屋よりはお片づけが進んでいます。年の瀬だってのに、私の部屋はあいかわらずぐちゃぐちゃのささほーさなのでした。

で、「テクスチュアル・ハラスメント」。私が書いたものは本当は書評ではなく「この本読め」という紹介……というか正直にいえば、ありゃアジビラ(笑)にすぎませんので、実際に本をほう読んで読んでくださると嬉しいです。この本後半部には、訳者小谷真理の筆になる論考が掲載されており、明治の俳人、沢田はぎ女がいかに消されていったかのドキュメントを読むことができます。このような女性作家に対する抑圧、あえて現代の話ではないような書き方をしましたが、実際には現代日本でも引き続いている話です。「テクスチュアル・ハラスメント」を読んでいただくとおわかりになると思いますが、訳者小谷真理(女性で、SF&ファンタジー評論家)は、その夫、巽孝之(男性。アメリカ文学者、SF評論家)のペンネームであり、本人は男性である、とある本の中で断定され、裁判を起こし、四年後に勝訴しました。その経緯は『叩かれる女たち』(長谷川清美)という本の中で詳しく説明されています。つまりまさしく「いま」の話なんですよ。昔の話ではない。 とゆーか、いまさらこんな『テクスチュアル・ハラスメント』みたいな本を紹介して反響があるということ自体、詩の世界がほかの文学に比べていかに後れているかの証拠のようにすら思います。

また、『テクスチュアル・ハラスメント』にたいしては、たとえば下記のような、ラスの方法論に対する反論をはらんだ意見があることも紹介しておきます。私よりはるかにまとも、かつ刺激的でおもしろい論考ですので、読んでみてください。佐藤亜紀のこの意見にも私はかなり納得しました。

http://www.flet.keio.ac.jp/~pcres/gender/reviews/textual.html
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