2013 07/24 13:22
……とある蛙
うんとMEMO
文学と言語機能1
言語とは何かという問いに対して
その機能面から考察すると、
まず、言語は事実や思想の表現・伝達の手段であると定義づけうる。
しかしながら、言語は伝えるべき情報の伝達手段、媒体の機能を持っているだけではない。
それ以上のナニカである。
そのナニカとは言語自体に内在する創造的意味作用の可能性
→美的あるいは詩的な機能とでも呼べるものがある。
言語が、伝達手段つまり客体ではなく、言語それ自体が主体となる機能も担っている。
(メモ)
1文学作品の記号性
?文学は言語を素材とする→絵画や彫刻とは異なる
(言語活動の一タイプといえる)
?人生に対する指針を与えるもの→文学固有のものではない。
キすぐれた文学作品
→哲学や倫理学とは異なる
?内容は文学性とは無関係である。
WhatではなくHow である
結論→ものに対する新しい見方を提供するもの
2 文学作品の構造
?特定の語の結び付き→階層性→構造体
?韻律 頭韻 脚韻 パターン構造
?起承転結 意味的パターン構造
?Ex 太郎を眠らせ…雪降りつむ
次郎を眠らせ…雪降りつむ
三好達治の有名な詩から(笑)
構造の平行性→無限の繰返しの暗示
3 記述的アプローチ
?言葉は必ずしも一義的ではなく、その点単純な記号とは異なる。
同じことを言うのにいろいろな表現の仕方が出来る。
?表現上の選択の結果としての文体→
言葉の選択の結果「ふつう」からずれた選択も可能
※「ふつう」からずれるとは意味の範囲の拡張というより
?言葉の使われ方の視点のズレではないかと考える
?詩で使われる言葉>日常で使われる言葉
ずれても許される詩の言葉
4 機能的アプローチ
?感情的意味の表現が可能
?一つは音韻リズムなど繰り返しによって感情を喚起させる
?一つは表現が主として用いられる環境を連想させる。Ex方言、専門用語
?内包的記号性→共通認識として→隠喩
詩学と文化記号論 池上嘉彦著 ちくま書房