2011 12/09 22:13
深水遊脚
うーん、前スレか〜。ほかに絶対代わりのいないあのメンツだからあの雰囲気だったというのもあるから、前スレをあまり求めないほうが良いかもしれないよ。ここの色はまだ作られている最中で、これからどんどん人が来ると思うから、気長に育てたら?語りたいことがあって順番待ちの人がすでに2人(蛙さん=発話者の視点(言語学も?)、伊藤さん=寓意)いるから大事にしてあげてね。
図書館で『深海魚摩訶ふしぎ図鑑』(北村雄一著 保育社)という本に手が伸びて面白かったから借りてしまったけれど、これを見たら男らしさ、女らしさ、美しさなどについての認識がぶっ飛びます。見た目グロテスクだけど、だからといって彼らは悪ではない(善でもない。そういうものさしで測ることはできない)。栄養が少なくて過酷な深海の環境に、長い時間かけて適応してきた生態をみると発見も多いです。特に生殖。生殖の目的は遺伝子の交換で、一方は遺伝子のみを運ぶ細胞(精子)をたくさん作り、もう一方は遺伝子とたっぷりの養分を含む細胞(卵)を作る。養分の少ない環境だと、前者もそれなりに大変かもしれないけれど、後者のほうが圧倒的に大変。だから小さいときはオスになって精子をたくさん作り、十分に体が成長したらメスになって卵を作る魚(ヨコエソ)もいるし、メスは最大50センチに成長するけれどオスは3センチにしかならない魚(ミツマタヤリウオ)もいます。なかには小さなオスが大きなメスにかじりついて、そのままメスの体の一部になってしまう魚もいます(ビワアンコウ)。オスが大きく力強く成長するには時間も養分も必要ですが、ただでさえ養分の限られる深海底でそんな無駄なことはできない。だからメスのほうが大きくなるし、オスは広く遺伝子をばらまく必要最低限の機能体となる。これをどう評価するかなんですが、私はこの場合もオスはオスなりに必死なんだと思いますね。ちゃんと役割を果たしている。
抜き差しならない生殖の側面を強調しすぎたかもしれないけれど、ルックスもライフスタイルも愛のかたちも、人間の比でない多様性をもつ深海魚は、アイデアの宝庫かもしれないです。