詩集・詩誌のスレッド[310]
2009 10/05 22:50
松岡宮

下の発言からもう3ヶ月になるのか・・・。少し時間が経過してしまいましたが、あおば様より「fragile one/IP project」送っていただきました。ありがとうございます。感想など適当に。

★ここ数ヶ月現代詩フォーラムの詩をいくぶん熱心に読んでいましたが、そこで見たような名前の方がこの本には収録され、けっこううれしい気持ちになりました。親近感って大事なのかなあ・・・・(おや、さっきポイント入れた方の名も。)なので、この詩集もネット詩のプロジェクトではあるのですが、現代詩フォーラムと重なっている部分もあるのかなと感じました。

★たくさんの方で、しかも詩人でもない方の詩もあることから、バラエティに富んだ文体が楽しめました。詩として「ううううまいなあああ」と思う方も多いのですが、詩という前提にとらわれていない方の文章も新鮮な感じがします。

「ゆら」さんという絵描きさんの詩は、

>ノートに落書きしたこの戦場を切り裂いたら
>向こう側には 分け隔てなく新しい世界が広がっているのかな

こんなふうに、詩という気負いはあまり感じられない平易な文体ですが、身近な感じがしました。

多くの方のページの最後に自己紹介があって、それで正直なところ、ほっとするというか、詩の理解の助けになったりして・・・・そういう見方は詩の楽しみ方としてどうかと思うのですが、やっぱりそこで「ああ、絵描きさんだからこういう感じの言葉なのかな」「雑貨屋さんだからこういう感じなのかな」って、自分が結果論と偏見に満ちた判断をしてしまっていると思います・・・。

★吉田群青さん「旅にでる」 は ユーモラスで寂しい感じを追体験できるような詩でした。つめをきるたびに旅が開始されているのかもしれません。

今唯ケンタロウさん「世界は、みつを抱いて眠っている」 ファンタジックというのか 甘くて やはり 寂しい 不思議な世界を味わいました。 このような世界を表現するのに 文章だけでどうしてこんなに的確に描けるのか 内藤訳の「星の王子さま」をちょっと思い出しました。

明楽さん「アダルト・チルドレン」 
>あの頃
>もう少しだけでも
>わたしと遊んでくれたなら

>底のないバケツを抱えて
>今なお立ち尽くす

この5行が印象に残りました。いい詩だなと思いました。

松岡宮
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