生贄合評スレ[111]
2005 01/19 16:34
石川和広

拝読いたしました

>沿道の人たちがぼくらを呶鳴っても
 とどまれるところはないのだ
 人も世界もとまることなく
 ぼくらのあとをついて来るだろうから
 いこうよ 
 おまえ 
 ぼくと走って
 おねがいだから
 おねがいだから
 おまえとぼくは走者さ

なかなか批評のポイントがみつけにくいですが、走者という言葉で
映るイメージとは、ちがう感じ。例えば駅伝のシーンみたいな感じが
出てきますが、言葉が映像を喚起させたり、息遣いを伝えるというより
走者という言葉に、沈黙という語、つまり、言語の空白みたいなものを託そうとしているのかもと感じられます
それが、様々なものを抜けていくというか、しかし無音の映像を見ているようでもあります。

走者が謎です。
謎自体を走らせたいのかな、言語空間の中に
絶望の人が見る色のない景色の中を
求めたい幻の伴走者と走りたい

少し言葉が力んでいて、こわばっていく感じがしますが
この孤独を手放さないで、書くことを深められると
中田さんのつたえんとする魂の姿が、はっきり躍動する気がします
これからの創作の苦難に、走者に対するように
エールを送ります。ゆっくりでもいいので
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