書き換え連詩スレッド[169]
2018 05/19 02:54
ハァモニィベル
*
唇が羽ばたいて美しい言葉を吐くとき
肺が搾る情熱の
泡は音を鳴らす
心臓の歯車が描きなぐる視界のそのずっと奥まで
背中を押し続ける真実が、今キリキリと君に発火する
目を開ければ、浮上するきみとぼくだけの風に
足下に沈んでゆく硬くなった生命の声が
喉を詰まらせた咆哮を遠く微かに震わせる
目蓋の裏で溺れ続ける幾つもの
血塗れな機械仕掛けの存在の声すら
片手に勁く握られた炎の重みに加わってゆく
血を流しても
肉を甦らせることがない永遠の街が
掌を返した冷たい底に
後頭部ばかりを撒き散らしている。
*