雑談スレッド7軒目[144]
2008 11/29 17:14
小池房枝

 せっかくの雑談スレッドですので、手土産に星の話。ほらあれ!どれよ?の防ぎ方。以前に別スレッドにも書いたものですが、「あ、一番星!」「どこどこ?」「ほらあれ!」「あれってどれよ?」って、よくありますでしょう?
 人が二人いて、一人が星を見つけて、ほら、と指差しても隣の人には分からないことのほうが多いです。二人の人間が同時に同じ立ち位置を占めることは出来ない。Aさんが指さした先にある星はBさんからは別の場所。そんなとき、横ではなくて前に立ってもらうといいです。見せたい星に対して二人が縦に並ぶといい。これがまずひとつ。 
 ふたつめには、指差すのではなくて、景色の中の目印を利用すること。煙突、ビルの角、アンテナ、マンション、電信柱。街中、空の障害物たち。「ほら、あの民家のアンテナの上のほう、まっすぐ見てってみて。」
 見せたい星がそう都合よく、何かの真上にいてくれるとは限りません。そんなときはこちらが動く。星と自分の位置は動かせなくても、目印と自分の位置なら動かせます。右に寄ってみたり左にカニ歩きしてみたり、相手にはちょっと待っててもらって、位置決めできたら此処まで来てって言って来てもらって、公園の木のちょうど天辺に星をもってくることも出来ます。こちらが動けば。私たちが動けば。そのとき、そこにいる二人だけのクリスマスツリー。シルエットのメタセコイアのてっぺんにキラキラ星。
 それから、一番星を過ぎて夜なら、相手に星がいくつ見えるか聞いてみましょう。視力とか慣れとかで見えている星の数、ひとそれぞれ全然違いますから。三つかな、とか、五つ!とか聞くと、どれとどれとどれが見えてるのかがだいたい分かります。そこから辿る。「あー、あれか。あれが○○だよ!」「へぇ、そうなの?」って。一つでも二つでも、確かにお互い、それと分かる星を見つけられればそこから飛び石づたい飛び星づたいに上下左右辿るのは比較的簡単。ときどき、どっちが明るく見える?とか赤っぽいのは右?左?とか互いに見えてる分、確かめあいながら「あ、私もうそこまでは見えないや」になるまで。
 自分に見えているものを相手に伝えるのは難しい。だからいろいろ工夫する。自分と相手が果たして同じものを見ているのかどうかもとても難しい。だからこそ、言葉も、景色も、ありったけ使って。
 都会の空気はダスト浮きまくりですから、ちょっと怪しいヒトになってしまいますが少し明るい懐中電灯でもあればライトサーベルもできます。でも今、丁度、夕刻には宵の明星が二つも輝いている今日この頃、良かったら星空をどうぞ。いっしょに見たい方や見せたい方々にもどうぞ。
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