お酒スレ[156]
2004 10/22 01:33
Six

酒飲みの友人4人と安いベトナム料理を食べて、それからいつもの居酒屋へ、いい気分で、お手洗いにも行きたいし、すいてるかしらん、思いながら、引き戸を開けると、空席があるのに、店の大将から「ごめん。予約入ってるねん」と、素っ気無いお返事。うそや、わたしら、このお店をとうとう出入り禁止になってしもたのかしら、とかなり本気で悲嘆にくれ、やだよう、うそや、うそや、と、4人が4人とも、まるでここの居酒屋に恋でもしているかのように、泣き顔になり、その店の近所の、神戸で一番安いという噂のラブホテルの前に、何故かベンチがあったので、そこに並んで座って、わたしたちは、待った。恋人を?お酒を?居酒屋を? まだ何も、ビールぐらいしか飲んでいないうちから、わたしたちはまるで酔っ払いのようで、そのとき、ラブホテルの、看板の灯りが消えたから、満室になったのだと、友人の一人が教えてくれた。「よし」と、わたしたちは、立ち上がり、それぞれの恋人に、会いに行った。うそ。あきらめきれない、先ほどの居酒屋へ、向かったのです。引き戸を開けると、4人分の空席が、ちゃんとあった。大将が、「いらっしゃい」と、いつもの調子で、笑顔だった。
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