ニューススレ[92]
06/03 07:36
ドジ

>奥主 榮
>ドジさんの発言を読んでいて、何か歯がゆさに近いものを感じました。

これは単に舌足らずということです。簡単にかつ直裁にいってしまうと頭が悪いという
実もふたもない事実を述べるにとどまるという情けないことなんです。
あとで付け足そうかなーとも思ったんですけど、後の祭りでして、ここはニュース板ですから、ほんとうは書いたあとでこれは「イラク人質問題」なんだけどなーと、自分で気づき、地団駄ふんでおりました。
しかしわたしの90番の発言というのはそれだけ読んでみたところでどこが「イラク人質問題」なんだよー、と?マークが頭に浮かんで当然でして、どうもまずかったなと思います。いや、ほんとうは「イラク人質問題」はこじつけなのかもしれませんが...。

いきなり「現代思想の巨人」の名前を出すと申し訳ないのですが吉本隆明の『母型論』という本を読んで、読んですぐに内容のほとんどはいつものごとく忘れてしまいましたが
いつまでも印象に残っていることがあります。人間の〈こころ〉の形成過程というものが遠大なものであるということです。
吉本によれば、まず、お母さんのおなかの中で胎児は、生命誕生からヒトデのような単細胞それから魚、鳥、猿というような姿を経て人間という哺乳類のなかでももっとも進化した生物に進化する数億年の過程をいっきに経験すると書いていた、ように思います。二、三ヶ月で数千年数億年の進化の過程を経験するわけです。悪阻(つわり)というのは胎児が人間のかたちをとるときに物凄いショックを受けるわけですけど、それが母親にも伝わっておこるものだと。そんなことが書いてあったように思います。
その後、胎児はお腹のなかで母親と、赤ん坊語みたいな独特のことばで交信するわけですけど、この時期と生後一年くらいの期間のあいだに母親との関係のなかで人間のこころの核になるものはほぼ出来上がると吉本は説いていました。
お母さんのお腹のなかと、生後一年くらいのあいだに、まずは、赤ん坊は人間になる。
とすると、あとはわたしの勝手な考えなんですけど、では生後一年の赤ん坊から50歳くらいのおっさんになる過程はどのように捉えられるのか?
これを人類の精神発展史みたいにとらえられないか。未開人の心性から近代人の精神へと成長し、現代人の意識に溶け込んでゆく過程だと。
わたしがいまのガキはかわいそうだなと思うのは、あまりに過保護にされ過ぎて、子供のころに未開の心性を発揮できないまま青年、成人へとからだと頭だけが成長してしまうことなんです。こぶし大の石を投げ合って遊んだぼくたちの頃は、正直言って相手が死のうが片輪になろうが平気で、相手のことを考えたこともなかった。あるいは女の子に性的悪戯をしてそれが変態的所業だと考えたこともなかった。いまから考えると無意識に未開の心性を発揮していたのだと思い当たる。それは胎児がお腹のなかでひとつひとつ乗り越えていった生命の進化の過程と同じく、ガキのころのとんでもない悪戯は子供がそれを乗り越えていくべき未開の心性の過程として存在していたとわたしは思う。それがなければほんとうは青年期(近代精神期)はこない。まして成人にはなれないという風に思える。
この辺ですよね、現代人の「精神異常」の根底にあるのは。頭と身体だけが成長して、精神は未開の心性を乗り越えていない、あるいは乗り越える時期をもたされなかった...。

目を俗な方向に向けると、こんなことで日本人は果たしてこれからの激動世界でやっていけるのか、というのがあります。こんな過保護の社会で育ってね。頭と身体は一見、成人だけど精神は未開の心性のままという感じの人がぼくからみると沢山いる。今回のイラクの人質の人たちも、ぼくからみると幼児が保護されたって感じです。それが昔のひとたちには歯がゆく映るんでしょうね。
あれ! 歯がゆく思われているのはわたしでしたね。失礼しました。
なんかとりとめもない返答になってしまいましたが朝ごはんの用意ができたのでこれにていったん収めます。また。
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