ニューススレ[30]
04/21 14:13
佐々宝砂

いいも悪いもねえだろ、というのが日頃の私の意見ではあるのだけど、それとは別に「こうするとたぶん問題が少ない、金もかからん」「こうすると問題続出の予感、費用莫大」というようなことに関しては、私はビシバシ文句を言いたい。善悪ではなく好き嫌いでもなく、損得だ。私は一納税者で、脱税したことはないし年金未納もしたことない。いずれも二十歳からきちんと納めている。税金滞納で怒られたことはあるが(笑)結局は払っているわけで、私は立派に国民の義務を果たしている。なので私は日本の政治に文句言う権利は確実にある。貧乏だが、電話料金も水道料金も滞納したこと一度もないぞ(関係ないな)。と威張っておいて、

>>29
>僕はフランスと言えば核実験のイメージしかないんで、その評価が嬉しいのか
>どうかよく分からないですけど、別に彼らのやったことが良いことでも悪い
>ことでも、危険なことには変わりはないわけで。

まー核実験のおくにとしてのフランス、私は好きではありません。あの国には欠点もあれば善意のかたまりのようなところもあります。自然を管理しすぎるところなんて私の好みではないと思うけれど、でもでもでもボードレールの人工はすてきよ(この場合関係ない)。で。昨日テレビを見ていたら、アメリカのパウエルさんも日本の3人の人質について誉めておりました。もっとも、そのあとで「だから自衛隊も誉めてね」という話に持ってくために言ってることは見え見えでしたけど(笑)。ま、フランスだけでなくアメリカも日本のボランティア精神を買ってはいるわけです。他国のボランティアのことだから、「てめーらにいくら金かかったと思っとんだあ」と言う必要がないからでもありますが。
で、費用の問題です。いつだったか筑紫哲也ニュースでやっとったことですが、サマワでは、フランスのNGOが水の供給と水の使い方についての教育を実施していたそうです。日本の自衛隊のやりかたとは違い、ちいさな浄水施設をいくつもつくる方法で、作業には現地の人を使います(サマワの人が本格的にほしがっている「仕事」がこれで供給されることになります)。自衛隊が供給する水と同量の水を彼等の方法で供給すると、試算上では4,400万円で済むそうです(正確な数字は忘れた)。一方、自衛隊にはどれだけ費用がかかっていることか。自衛隊もいくらかは地元の人を雇うことにはしたようですが、細かい目はなかなか行き届いていないのではないかと思います。あとになって自衛隊も女性を派遣したようですが、ムスリムの女性は基本的によその男と話をしちゃいけないことになっています。でもイスラムにおいても主に炊事洗濯して水を使うのは女性です。給水された水をためておくところがなく、地面にためといちゃだめということから教えていかねばならないそうなので、ひとくちに給水浄水と言っても話は簡単ではない。水を綺麗にすりゃすむわけではないのです。自衛隊がそこまでやっているかどうかはまだ私にはわかりません。まあ行った以上がんばってるでしょうし、がんばっていればいいなあとは思います。なにしろわずかとはいえ、自衛隊には私の金がかかってるんですから。

五人の人質解放までに、日本政府がどれだけお金を使ったか私は知りません。具体的な数字は知りません。ですが、確実に、自衛隊の方が金をかけてると思います。私の納めた税金は人質解放に使ってくれてかまわんです。どんどん使ってください(というほどの金じゃありませんが)。でも兵器買うのはやめてね。兵器はそのへんをちらかすので嫌いです。つーか損得の問題で、家は壊すわ環境は壊すわ金はかかるわ人は死ぬわ兵器つくって何か得ってあるのか。ということまで言い出すと話がどこかに行くので強引に戻して、まーいろんなひとがいろいろたいへんだったとは思いますが、そうじゃなくとも政治家はたいへんなもんなのです。彼等は公僕ですよ、わしら納税者のしもべであって、別にエライ人じゃありません。政治家のお仕事は「納税者のしもべ」なのです。個人じゃ難しいことをやってもらうために彼等を納税者が雇っている、と言ってもいいくらいです。納税者の権利を彼等は守らなきゃなりません。納税者の命も、です。お仕事はちゃんとやらなきゃなりません。勝手に風呂場で死にかけてる人が救急車を呼んだら、助けに行くのが救急隊員のお仕事です。迷惑だなんて言う権利は、救急隊員にはありません。なんのために救急隊員がいると思ってるのですか。なんのために救急隊員の給料が支払われてると思うのですか。ついでに言えば、自衛隊員のお仕事は「自衛」です。わざわざ他国に行って、日本にテロの危険を呼び寄せることではないと思うのですが、まあそれは、いいか。

で、もうひとつ。「危険地域に民間人は行くな」という言説の恐ろしさをなぜOhatuさんは感じないのか。そこんとこがやや疑問です。危険地域にお上だけが行くのだとしたら、私達は、お上発の、つまり大本営発表のニュースしか知らされないことになります。これは「知る権利」の阻害です。ボランティアを渡航禁止にするのはまだしも、何がなんでもジャーナリストだけは危険地域に行ってもらわなくちゃ困る。危険地域に行くジャーナリストは、もちろん自分の危険を承知で行きます。必要だと思うから行きます。たとえお上が禁止しても行きます。いえむしろお上が渡航を禁止したらなおさら行くべきでしょう。私はジャーナリストにはならなかったけれど、彼等を尊敬しているし、政府発表の意見よりも信頼がおけると思うことがあります。もちろん誤報もあるでしょうし、やらせもあるかもしれません。でも、政府だって誤報をやるかもしれませんし、やらせをやるかもしれません。今回の人質事件狂言説が政府筋によるデマだったという説もあるくらいです(書き間違っていたのでなおしました。人質事件はデマではないでしょう。人質事件が狂言だったという話が政府筋デマだったという説です。政府筋デマ説がほんとかどうか私は知りません、だいたいこの説の火種は2ちゃんねるのようです)。

私はあまり自分の国を信用していません。もちろん自分の国に愛着は感じます。愛と信頼は別物です。もっと信頼できる国になってほしいとは思います。

>飲料水の給水活動はバグダッドで450万リットル、バスラとその近郊では300万リットル、モスルとキルクークのコミュニティでは1日約200万リットルの規模で行われています。全国的に言えば、ユニセフは毎日50万人に水を提供していることになります。

上記引用文はユニセフ関係の資料より
http://www.unicef.or.jp/kinkyu/iraq/2004.htm

サマワで給水活動をしているフランスのNGOについては
http://www.mypress.jp/v2_writers/talkingdrum/story/?story_id=307313
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